今日はダブルヘッダーでして、午後に内閣委員会で50分質問しました(ココ、Windows Media Player)。ダブルヘッダーというのは疲れますね。

 冒頭、西村副大臣が消費者行政関係について、不正に対する措置命令が出そうな社の案件の話を副大臣室で消費者庁から聴取したという件について聞きました。「単に事情を聴いただけだ。」という答弁でしたが、やはり普通に考えれば、これは「圧力」と映るだろうと思います。同社と西村副大臣との間に寄付、パーティー券購入等で高額な金銭のやり取りはないとのことでしたが、やはり不適切でしょう。どうしても聴取したいのであれば、副大臣室ではなく議員会館で聴くべきです。

● 内閣府特命担当大臣
 以前、質問主意書で聞いた続きです(質問答弁)。私が言いたいのは「内閣府特命担当大臣というのは、個々の案件を担当はしているけど、主任の大臣ではない、というのは、やっていることと法的な責任が乖離していておかしい。」ということです。官房長官は考え方そのものについては理解を示していましたが、答弁を聞いていて、「この人、本当に分かっているかな?」と不安になったのは有村大臣でした。

 少なくとも必置である「金融」、「沖縄及び北方」、「消費者・食品安全」については、「主任の大臣」にすればいいと思いますし、それ以外の担当についても、主任の大臣としたからといって、別に内閣としての機動性が無くなるということでもないように制度設計することは可能だと思います。

● 公益法人・一般法人
 以前、(旧)公益法人の時、非常にそのあり方が問題視されました。2008年以降の公益法人改革の過程で、そういう問題視されかねない(旧)公益法人が(新)公益法人の道を選ばずに、一般法人となってしまったものがあります。

 そういう一般法人の中には、中央官庁とカネ・ヒト(天下り)でがっちり繋がっているものがあります。その手の一般法人を野放しにしてはいけない、というのが私の問題意識です。一般法人になってしまうと、厳格なディスクロージャーが掛からず、一切チェックが出来ないのです。それは国民目線で見て許されないと思います。

 公益法人を所管する有村大臣の理屈は2つでして、「それはうちの所掌ではない。」と「天下りについてはきちんと見ている。」ということでした。一般法人法を所管する法務省の理屈は「うちは一般法人法という法律を所掌しているだけで、そこまではやらない。」、「株式会社、NPO法人等、他形態の法人とのバランスをとる必要がある。」ということでした。

 どれも理解できるところがないわけではないのですが、纏めてみると、やはりこの中央官庁とヒト・カネでがっちり繋がっている一般法人をそういう視点で横串を指して見る部局はない、ということでした。私の眼には「内閣府と法務省とが消極的権限争いをした結果、エアポケットに落ちている。」というふうに映りました。必死になって、双方が「うちではない。」と言う姿があまりに違和感がありました。

 あと、衆議院の予算委員会で問題になった「補助金を受けた企業からの寄付」ですけど、その時の言い訳として「それらの企業は国から『直接』補助金を受けたわけではない。」ということでした。ただ、それは国が一般法人に補助金交付事務を委託しているだけでして、実態的には国の補助金なのです。

 一般法人法を所管する法務大臣として、こういうかたちで一般法人が使われることは問題だと思わないかという指摘をしましたが、はぐらかされる内に逃げられてしまいました(突き詰められなかったのは私の力量不足なのでしょう。)。

● 特定秘密保護法:時間不足で大したことが聞けませんでした。反省します。

● 排他的経済水域及び大陸棚法
 日本は、排他的経済水域や大陸棚については、諸外国との交渉で権原として200海里を主張することにしていますが、その件が国内法では全く規定がない、これは問題ではないか、これが私の質問です。

 上記で引用した法律をよく読めば、合意がある時はその線(日韓)、そうでない時は中間線(日中)ということになっています。権原として200カイリ主張できるなんて何処にも書いてありません。

 国内法を根拠にすれば、日本は100点満点で中間線にしかならないという懸念があるわけです。大っぴらに沖縄トラフまでを主張している中国との関係で、日本のポジションが弱いので、国内法を見直した方がいいというふうに話しました。山谷大臣の言い分は「元々国際法で200カイリまで主張できるのだから、それは言わずもがななので書いていないだけ。」ということでした。それは無理筋の議論です。

 正直なところ、山谷大臣は「よく分かっていない。」という感じでした。私の言っていたことがどの程度通じたかも微妙です。

 内閣委員会というのは、内閣官房、内閣府の所掌があまりに広すぎて「何でもあり」の委員会のように映ります。フロンティアが広いので、よく勉強しながらやっていきたいと思います。