最近、ずっと地元にいます。本来、国会会期中の平日に地元にいることなど稀でありまして、もっと言えば国会議員の本分から言えば東京で色々と精励しなくてはならないはずです。


 しかしながら、国会は空転中。しかも、既に東京は政局モードでして党内の会議も低調気味。幾つか出席しては論陣を張っている党内会議も軒並み開かれずということで東京に上がる理由がないのです。地元を回っている時によく掛けられる「こっちに居ていいの?」と質問に対して、「ええ、本当は東京のはずなんですけどね・・・」と答えるのが辛いです。


 そもそも、私の感覚から言えば、例えば「解散」と「特例公債法案」を天秤にかけたり、「衆議院定数是正」を店晒しにするというのはおかしいのです。与党議員としては賛成してほしいですが、仮に賛成でないのであれば否決すればいいのです。ともかく議論しないというのが一番良くない。解散してくれないからなのか何なのかは知りませんが、思い通りに行かない不満を問責というかたちでぶつけて、それで上記2法案を否決することさえしない。これはさすがに宜しくないだろうと素直に思います。逆に言うと、否決せずに済む理屈を問責の中に見出したということなのかもしれません。


 もっと言うと、「特例公債法案」が通らなければ地方交付税みたいなものにまで手を付けなくてはならないでしょう。ともかく、借金をする法律が通らないことで、地方を含む国の機能を下げざるを得ないというリアルな影響、そして国債の償還能力に疑義を生じせしめるような可能性、すべてがマイナスに働くものです。「国家としての最低限の機能」と「解散」を天秤にかけるのは、事の軽重が違うのではないかと私は思います。また、定数是正についても、これが通らない状態で解散すれば、次は一票の格差訴訟の最高裁判決で「違憲状態」の「状態」が取れてしまうかもしれません。


 しかし、それもこれも「問責」とか「特例公債法」といった憲法が想定していないツールが過去に自民党政権、自公政権に対して過度に活用され、そのお返しが来ているということに我々現与党の議員は思いを致す必要があります。内閣は衆議院の信任を得て成立する、予算は衆議院が優越する、といった憲法の本義から外れるような事はやはりよくありません。次回総選挙後、このツールに何らかの歯止めをかけないと日本はとんでもないことになります。私自身、その焦燥感はとても強いです。それは総選挙後の政権の枠組みがどういうものであろうと同じ悩みを持つことになるでしょうから、総選挙前にある程度の策を講じておかなくてはなりません。


 色々な噂が東京から流れてきます。正直なところ、今は代表選をめぐる話に関わる時ではないと判断しています。