4月に福岡県知事選挙が行われます。色々な報道がありますし、ご批判があることも承知しています。そういった中、福岡県選出の民主党国会議員団で、候補として名乗りを上げておられる小川洋さんにお会いしました。経済産業省出身で、特許庁長官、内閣広報官を歴任された方です。


 小川さんが何を言ったかとか、どういう議論だったかということについては、私の責任でここで披露することはできません。ただ、私が発言したことだけを書き留めておきます。「→」部分は解説です。


1. 「麻生知事の後継で傀儡になるのでは」といった心ない表現があるが、経済産業官僚として実績があり、ご自身にも自信があると思う。その道を歩んでほしい。

→ そもそも、経済産業官僚としてほぼトップまで上り詰めた人が、役所の先輩だとかいった理由で麻生知事の言うがままに動くはずもありません。経済産業官僚は総じて「自信のかたまり」のような人の集まりです。「傀儡」なんてのは「するためにする議論」でしかなく、私はつまらない批判だとしか思えません。


2 仮に知事になった場合、どの政党にも偏ることなくやってほしい。当選後、選挙の応援を理由に変な案件を持ち込まれても屈しないでほしい。

→ ともかく、知事はきちんと仕事をしてくれればいいのです。「支持」の代償として無理筋をお願いするのが筋違いというものです。「支持したのに、知事は全然言うことを聞いてくれない。」くらいの感じがいいですね。熊本の蒲島知事はそういうスタンスがとても明確で、個人的には好感度がとても高いです。なお、これは鹿児島県の某前市長のようになってほしいということを意味するものではありません。


3. 福岡県の特区構想はまだよく練られていないところがある。北九州の物真似も多い。是非、更なる付加価値をつけてほしい。

→ 福岡県が出している総合特区構想は、当初は「え゙っ」と思うようなものでした。そもそも、特区というのは規制緩和からスタートしているものなのに、その視座が極めて低く、単に「金くれ」みたいな要素が強かったのを思い出します。さすがに最近は相当程度改善してきましたが、やっぱり一体感に欠けるところがありパンチが弱いのです。経済産業官僚として色々な知恵があるでしょうから、もっと付加価値のある絵を描いてほしいところです(特区認定の期日はもう迫ってきていますが・・・)。


4. (自戒を込めつつ)お役所出身の方は自慢話が多いことがある。選挙戦では留意された方がいい。

→ これは私もよく怒られました。今でも時折怒られます。ともかく、お役所の方の自慢話は聞くに堪えません。「あれは自分がやった」、「この構想の元はオレだ」みたいな話を聞きたいと思う県民は殆どいないということをお伝えしました。この点は、ご本人もよくお分かりのようでした。


5. 政令指定都市と仲良くしてほしい。
→ 県庁所在地でない政令指定都市を地元とする身からすると、これは大きいのです。国道管理、二級河川、幼稚園行政、県立高校、県警・・・と、色々な繋がりがある一方で、権限上は政令指定都市は「県相当」ですから、時に双方のプライドがぶつかり合うことがあります。ましてや、トップ同士がぶつかってしまうと始末に負えません。これは私の置かれた特殊な事情から来る切なる願いでした。


 まあ、私はこういう「ちょっと毒のあること」を言うのを旨としております。ただ、変なことは片言隻語として言ったつもりはありません。