前回のエントリーでは、私の委員会交替についてちょっとした違和感を書きましたが、その後、あれこれと見聞きしてみると、大いなる違和感を抱くケースがあることに気付きました。以下では個人名を出すと迷惑が掛かることもあるので、あくまでも抽象的な表現とさせていただきます。


 私の同期当選の議員で、とあるテーマについて非常に知見を有し、かつこれまで頑張ってきた方がいます。その議員が今回の委員会の再編成で、当該テーマを扱う委員会から意に反して外されていました。端的に言うと、その議員の見解は今の政府とは方向性を異にします。多分、それが理由でしょう。


 当該テーマについて、私は政府と意見を一にしているため、その同僚議員と考える方向が逆ではあります。議論をすると「おまえ、それは違う」と激しく言い合う間柄です。それにしてもこれはおかしいと憤慨しています。こんなことをして何になるのだろう、あまりに拙劣すぎると強く感じます。そんなことで政策遂行に向けた障壁を取り除こうとする神経が私にはさっぱり分かりません。


 私の経験から言って、見解が対立するテーマで落とし所が上手く見つかる時というのは、強硬な反対派が「ここまで来たら仕方ない」というところで纏め役に回ってくれる時です。ちょっと縁遠い話をしますが、中東和平が一番動くのは、イスラエルのタカ派が政権にいる時だと言われています。対パレスチナで強硬なことを言っているが故に、その政権が受け入れたものはイスラエル国内でも実行していくことができるのですね。逆説的にではありますが、物事の纏まり方というのはそんなものです。


 そのプロセスを面倒臭いと思うのは、あまりにも発想が貧困です。不愉快な思いをしながらも、意見を異にする人間をも「これなら仕方がない」、「(強硬な意見を言っていた)あいつが仕方ないというのなら仕方ないんだろうな」と言わせ、思わせるためのプロセスを忌避してはいけません。これはいつも自分に言い聞かせているところです。


 前回の私の些末なケースなどは、まあどうでもいいことですけども、意見が違うから露骨に委員会から外されたというケースを見るにつれ、何かがおかしいと感じているところです。