今日の話はどちらかというと「何となくの感触」的な域を出ませんが、最近、私が強く感じていることなので、あえて検証を細かくやらずにそのまま書きます。


 かつて、中国は太平洋、例えば、沖ノ鳥島を中心とする200カイリ水域でよく海洋探査をやっていました。沖ノ鳥島については、その「島」性について日中間では意見の相違があることは過去にも何度か書いたことがあります。日本は「島」、中国は「岩」と主張しているということです。そして、国連海洋法条約上は「岩」には200カイリ水域が認められないので、中国はその解釈に従って、別に日本に遠慮なく海洋探査をやっているということです。勿論、日本は反論しています。


 最近、私が限られた情報を見ていて思ったのですが、中国はこの地域での海洋探査をあまりやらなくなっています。勿論、そこで「ああ、中国も日本の主張に従って海洋探査を止めたのかな」と思うはずもなく、むしろ、私は「もしかして、この地域の海洋資源や海底地形の調査が概ね終了したのではないか」ということを危惧しています。


 多分、中国は資源探査とか色々言いつつも、海底の地形や海水の温度等を調べて、海軍の潜水艦が最も最適に活動できるルートを調べていたのだと思います。よく言う「(中国の)第二防衛線 」というヤツです。中国に絡む有事があった時に、例えば米海軍の潜水艦がやってくるのを第二防衛線で撃沈するための手を打っているのではないかと思うのです。海底の地形の中でどの海嶺のどの部分で相手を待ち受け・・・、みたいな作戦を立てるための大まかな調査が終わったのではないかという気がしてなりません。


 少なくとも中国は純粋な資源探査や海洋調査だけをやっていたわけではないことはほぼ確実でして、ある程度軍のバックアップの下、日本との見解の違いがある地域に乗り出してきていたはずです。さて、その調査が終わったと仮定すると、着々と第二防衛線での阻止オペレーションの準備が進んでいるということです。


 うちも対抗するわけではありませんが、中国の探査、調査した地域をなめるように探査、調査船を出して、少なくとも似たようなデータを持っておくべきだと思うわけですが、残念ながら日本にはまだまだそういった船が十分ではありません。これは何処の党が政権にあるからということではなく、きちんと国策として進めていくべきですね。


 この件はもう少しデータを揃えたいと思いますけど、まずは思いだけでも。