オバマ政権ができて1週間弱になりますが、大統領選挙期間の頃からずっと気になっていたことがありました。


 それは「何故、日本はアメリカであちこち『日米同盟は大丈夫か』、『アメリカの対アジア外交で日米同盟が基軸か?』ということを聞いて回るのか?」ということです。正式な外交ルートだけではなく、マスコミでも米中が近くなることに対して、過剰なまでの心配というか、懸念が表明されています。


 正直なところ「バカらしい」と思います。そういう質問を受けるアメリカ側も「バカらしい」と思っていることでしょう。そういう質問をあちこちにして回ること自体が、「日本は自立していない。ダメだ。」と思われる原因になっていることを分かってないのかな、と思わずにはいられません。


 別にアメリカと中国が接近しようがしまいが、私はどうでもいいと思います。中国は客観的に力を付けています。そういう国との関係が重視されるのは当然でしょう。ただし、それが日米離間に繋がるという論理的帰結はないわけです。日本は日本でしっかりと自立して、中国ともアメリカともきちんと外交と展開していけばいい、それだけの話だと思います。


 それを、日本側の精神的安心材料として「日米関係が基軸ですよね、ね、ね、ね?」と聞いて回ることが、とても卑しい行為であり、アメリカ側から見れば「いい加減、その質問には飽きた」と思われていることが分かってない人が、外務省にも、マスコミにも、日本の世論の中にも多いことが残念でなりません。自分に自信があれば、そういう質問はして回らないでしょう。やっぱり、日本人は自分の存在に自信を持てないんですかね。


 今、アメリカの要人に対して「日米同盟が対アジア外交の基軸ですよね?」と聞いて回る人というのは、私からすると「僕のこと愛してるよね?」と恋人に質問しまくって、嫌われたストーカー紛いの男性とほぼ同じに見えます。


 「ストーカー外交」をやらないという気概を持ちたいですね。その基本は自分に自信を持つことだと思います。ちょっと情緒的ですが、あまりにマスコミや政界の論調がおかしいと感じたので、情緒的な文章になりました。