先日、トイレに入っていた時のことでした。


 用を足し、いつものように「Wwwwwwwooooooo・・・」と声にならない声を出した後、「さて」と思いウォシュレットのボタンを押しました。「いやー、こりゃ便利だわい」と思って、「止」のボタンを押しました。


 ・・・止まらない。


 そう、ウォシュレットが止まらないのです。私は水圧を強くして使うクセがあるので、すごい勢いで水圧がかかり続けます。「まあ、何度か押せば止まるだろう」と思い、冷静にボタンを何度か押して見ました。


 ・・・止まらない。


 全く止まりません。そろそろ冷静を装っていた私も焦り始めます。ファミコンの高橋名人も顔負けの「止」ボタン早押しをやってみます。それでも止まりません。


 仕方ないのであれこれとボタンを押してみます。最初に押してみたのが「ムーブ」のボタン。ウォシュレットの位置が微妙にずれます。「おー、これは気持ちがいいな」・・・と思ったのもつかの間。次第に痛くなり始めます。ビデのボタンとか、ノズル洗浄ボタンとか押しまくります。それでもぜんぜんダメです。


 「まずは水圧を下げなければ」ということで、水圧を最低にしました。とりあえず、当座をしのいだので、頭を冷静にして考え始めます。


● 素早く立ち上がったらどうなるか。→ 一部分がびしょ濡れになる可能性が高い。それはみっともないので止めました。
● 助けを呼んだらどうなるか。→ この恥ずかしい状態を人に見られてしまう。それは避けたい。


 しかし、このまま放っておいたら、尻の穴がふやけて更にとんでもないことになるかもしれません。尻の穴がふやけてどうしようもない状態になり、病院に行ったときのことを想像します。


「あらあら、どうしてこうなったのですか?」
「いや、ウォシュレットが止まらなくてこらえていたらふやけてしまいました。」


 ・・・超恥ずかしいです。そんな事態だけは避けなくてはなりません。


 そんな思索をめぐらせている間もウォシュレットは出続けます。仕方ないので最後の大技「力いっぱい叩く」を実践してみました。ボタンの部分めがけて「ガンッ!ガンッ!ガンッ!」、3発渾身のパンチを加えました。


 止まりました。ウォシュレットでもだえること7分、ようやく止まりました。やはり最後は原始的な手段が効きます。


 それにしても、私に最後の大技を出させるとはなかなか手ごわい相手でした、TOTOのウォシュレット。