今日、とある場所で時間があったので漫画ドラえもんを手にしてみました。昔、母に連れられて「のび太の恐竜」なる超名作を見に行ったことを思い出しました。あと、ドラえもんを真似て、押し入れで寝ようと思ったら暗さに怖くなって出てきたこともあります。私の友人は「タイムマシンだ」と銘打って、ジャンプして学校の机の引き出しに飛び乗って怪我をしていました。


 この年になって読んでみてもなかなか楽しいものなのですが、私なりの疑問点が湧いてきました。恐らくそれらの幾つかは既に「ドラえもんの秘密」みたいはオタク本によって解明されているのだと思いますが、今日の新鮮な感覚を書き残しておきます。


● 何故、ジャイアンの歌は「ホゲー」と標記されるのか。
 これは高校時代に柔道部の同級生とも議論したことがあるのですが、やっぱりこの年になって漫画を読んでも違和感があります。まあ、歌がどんなに音痴でも家が震えることはないだろうという基礎的な疑問は「まあ、漫画だからな、誇張してるのよ」と軽く交わせますが、何をどう歌ったら「ホゲー(しかも文字が震えている)」かについてはいまだに結論が出ていません。歌詞が「ホゲー」なのか、それとも「ホゲー」と聞こえるような歌い方をしているのか・・・。ここでドラえもんテレビ版を思い出して見ます。テレビではジャイアンの音痴ぶりは、例の「オレはジャイアン、ガキ大将」という歌を大音響で歌っていることで表現されています。そう、音では「オレはジャイアン、ガキ大将」なのに、文字にすると「ホゲー」になってしまうのです。なかなか奥の深い世界だと感じます。
 そういえば、昔、「何故、ジャイアンと呼ばれるのか?」という問いに対して、「ジャイ子の兄だから」という解説がなされていたのを見たことがあります。これが正しいとすると、ジャイアンは剛田剛という立派な名前があるのに、妹は本名が剛田ジャイ子になってしまいます。親は何を考えて付けたのだろうとそのセンスを疑いたくなります。ただ、別の本ではこの説を否定していたのでジャイ子にもそれなりに名前があるのかもしれません。、


● 何故、タケコプターを付けるとああいう飛び方になるのか。
 仮にタケコプターという器具が実現可能だったとしましょう。相当、頭に風圧がかかるのではないかとか、禿げないかとか思いますが、それはさておき、誰でも変だと思うのは「頭にタケコプターを付けただけで何故体が水平になるのか」ということです。頭に揚力効果のある物体を付けた場合、身体はダラーンと下にぶら下がってしまうはずです。しかし、あれを付けると下半身まで水平になってしまいます。推理としては、タケコプターには体を水平にする力があるということなのですが、実はタケコプターには周囲の重力を転換する力がある、タケコプターには電力が走っていて身体をピシッと水平にさせるくらいの力がある、これくらいの推理が働きます。後者は相当ひきつけを起こした状態になるはずなので、前者の推理が正しいでしょう。それは相当レベルの高い技術です。


● ドラえもんの四次元ポケットは重いのではないか。
 ドラえもんのポケットは四次元ポケットだと言われています。我々の生きる空間は三次元で、四次元目は時間軸になります。恐らく四次元ポケットというのはこの時間軸を曲げて、未来の世界と繋がっているのだと思います。ウルトラマンでいうところの四次元怪獣ブルトンの世界です。
 しかし、それは時空を曲げるくらいの強力な力が働いていることになります。私が大学時代に読んだ相対性理論に関する本から得た知識が正しければ、それはブラックホールになるくらいの強烈な力が働いていると思うわけです。ブラックホールは時空を曲げ、そして未来から過去に繋がっています。ただ、ブラックホールというのは太陽の数倍の大きさの恒星が直径10キロくらいまで縮小し、白色矮星、中性子星と変化していった結果だというのを覚えています(違っていたかも)。そんな重いものはドラえもんは持てないでしょう。ブラックホールの時空を捻じ曲げる機能だけを取り込んだ発明品なのでしょうか。それは物理の世界の基本を覆すものです。


● 実はドラえもんのすべての道具は「もしもボックス」で代替可能なのではないか。
 そう、何でも「もしもボックス」で「もしも、こんな道具があったら」と仮定していけばいいわけです。何も無理して多くの道具を出す必要はありません。私はもしもボックスはドラえもんのすべてのストーリーを覆し得る力のある道具だと思うんですよね。
 究極のところ、「もしも、威勢の良い葬儀屋があったら」という話をもしもボックスに吹き込んだら、ドリフターズが出てきて、威勢の良い葬儀屋コントをやってくれて、最後にいかりや長介が「ダメだ、こりゃ」と言ってくれるのであれば、もうそれは最高の道具だと思います。


● しずかちゃんはあんなにお色気シーンが多くていいのか。
 結構、風呂に入っているシーンが漫画に出てきます。由美かおるも顔負けのお色気女優化しています。しかも、時には覗かれたりしています。いたいけな少女をあんなにお色気シーンに使っていいのか、健全な社会を目指す私としては疑問が拭えません。


 これだけではありません。他にも色々な疑問が湧いてきました。ただ、私の持つ疑問はちょっと変なのかもしれません。