唐突ですが、インド映画といって何を連想しますか。
大半の人は「ムトゥ・踊るマハラジャ」ですかね。インド的なドタバタ感が出ています。ただ、あれって南部タミル語系の映画なので、インドを代表する映画とは言いにくいところがあります。映画の一シーンで、隣村に行ったらムトゥは言葉が通じずに困った、みたいなシーンがありましたが、多言語国家インドの一面を見るようです。
あと、ミラ・ナーイルの「モンスーン・ウェディング」も流行りました。綺麗な映画です。ただ、綺麗すぎるんですよね。欧米との共同制作のせいか、こなれ過ぎという感がします。
まあ、当初私のイメージも、濃い顔の女性と目の大きな女性が出てきて、踊りながら愛を語り合うというものでした。このイメージは、実は今でも変わっていません。しかし、最近のインド映画はよく出来ています。ホントによく出来ています。CGも出てきていますし、ストーリーもドタバタものということはありません。
私が最近見たインド映画で良かったものを推薦しておきます。2003年のヒット作「Kal Ho Naa Ho（कल हो ना हो）（明日があるなら）」です。かなりの数のインド映画を見ましたが、これが色々な意味で一番良くできています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Kal_Ho_Naa_Ho
あまり内容を言うのも興がないので、あれこれ言いません。英語が出来る方は是非みて下さい（上記は英国アマゾンのサイトですが、結構、日本でも取り扱っているみたいです）。笑いあり、涙あり、踊りありのスペクタクルとだけ言っておきます。あと、流れる曲が良いんです。
Maahi Ve:
http://www.youtube.com/watch?v=eEWsVvAaYds&search=Maahi%20Ve
Kal Ho Naa Ho:
http://www.youtube.com/watch?v=RDo-YPwbwdo&search=Kal%20Ho%20Naa%20Ho
ちなみに、私の好きなインドの女優ですが、女性陣に非難されるのを覚悟で言えば、
http://www.bollywoodpicturesgallery.com/amisha_patel_01.htm
http://www.starswelove.com/ameesh01.htm
ですかねぇ。アミーシャ・パテルです。
まあ、インド映画の良いところは、● 概ねハッピーエンド、● バイオレンスが少ない（女性をめぐる乱闘はありますがハリウッド的暴力はまずない）、● エログロもほとんどない（せいぜいお姉さんがへそ出して踊っているくらい）、● ストーリーが簡潔、● 概して笑える、ということです。イラン映画なども、宗教的制限が多いため、逆に少ない表現方法で多様な表現を実現しています。戦時下の日本、共産主義時代のロシアなど、規制が厳しい場所では逆に緻密な表現で色々なことを表そうとするようです。
インド映画については、www.koredeindia.com というサイトの論評が他の追随を許さないくらい良くできています。バックナンバーもしっかりしていますので、少し古いものでも見つかると思います。