国会議員、都道府県議会議員、市町村議会議員、いずれの政治家の人を見ていても、一つだけ誰もが経験して乗り越えていることがあるように思う。そして、私が思うに、これを堪えることが政治家になるために求められる最大の資質だろうと思う。


それは「袖にされること」。


これは最初は楽じゃない。まあ、政治的思想が違う人から相手にされないのは政治の世界の常。しかも、無視する方も大切な有権者。袖にされるからには袖にされる理由があるはず。いつか、自分の支持者にしてみせるくらいの気概が必要・・・というのは、とてもきれいな公式論である。しかし、現実はそんなには甘くない。


本来、そんなことで凹んでいてはやっていけない・・・と思いはするものの、相手にされないだけならまだしも、絡まれる、耳を塞がれる(あなたの言っていることは聞きたくないというサイン)、罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせられる、物を投げられるところまで行くと、政治家稼業は楽じゃないと感じる。どうしても凹みたくもなる。特に東大→官僚のルートを歩んで政治に転進したような人は、そもそも人から袖にされることなど人生になかったので凹みやすいようである。昔の上司を思い出すと「あー、無理だな、多分」と思える人が多い。


私は短気な一面がある一方、自分の力ではどうしようもない所与の事柄への諦めのようなものが最初からあるので、袖にされるごとに凹むということでもない。ただ、それでも秘書業をやっていると、色々な人から袖にされて時折ガクンと凹むことがある。こっちに反論する機会は勿論ない。そういう時は「おまえはちっぽけな人間、今は小泉チルドレン以下の存在。えらそうな事は考えるな。」と言い聞かせるようにしている。そして、その後に(最近気合を入れてやっている)柔道をボロボロになるまでやって真っ白になる。これで大体終わる。


まだまだ、先は長い。このブログを読んだ方、温かく見守って下さい。