※ネタバレを含みます。








恋と嘘の12巻を読みました。






かれこれこの作品を追ってきて5年…





いざラストに立ち会うと、寂しいものです。







美咲編の方から感想を。





美咲編を一言で表すなら、「2人きりの幸せ」




全てを蹴って初恋の、たった1人の少女を選んだその決断はその2人にとって最高の結末。


けれど、美咲を選び、莉々奈に伝えたあと莉々奈は一度も描かれません。


そこには2人のした決断の大きさ。それでも幸せであろうとする儚さがある気がしました。


世間的には政府通知を受け取ることが正解だとしても、たとえ死が待ち受けていようとも、2人の中から愛を消し去りたくなかったんだと思います。




美咲編のラストは儚さと大切な幸せを孕んだものだったんじゃないでしょうか。










続きまして莉々奈編の感想を。





莉々奈編を一言で表すなら、「みんなが得た幸せ」



美咲が好きだったことには変わりはない。けれども悩んで苦しんでいく中で、莉々奈の存在が大きくなっていく。


そしてそれは恋に変わる。恋に時間なんて関係ないとはこのことだと思いました。


政府通知を受け入れたことで最終的に、2人はもちろん、美咲、仁坂…全ての人が幸せになっていく姿が描かれていて、これがあるべき幸せなのかなぁと感じました。




莉々奈編のラストは苦節苦悩の先にあるたくさんの幸せな集合体だったんじゃないでしょうか。














この2つの結末は対極的で、どちらがいいとも言えないし、どちらかが幸せでどちらか不幸せなんてことはないと思います。




ただそこには、命をかけて恋をして、たった1人の愛すべき人を選んだ覚悟が描かれているだけです。




それがこの作品の真の姿であり、幸せの形を定義しない、半永久的な物語でもあると思うのです。







この作品に出会えたことを心から感謝するとともに、ムサヲ先生やこの作品に関わられた全ての皆様に素晴らしい作品をありがとうと、伝えたいです。




読んだことのない方は、ぜひ一度読んでほしい、素晴らしいラブコメ作品です。





それでは。