その昔、デベロッパーに勤めていた頃、
40坪で、3億円以上という価格の
マンションを販売していました。
当時、先輩で、追われる営業マンと
呼ばれる方がいらっしゃいました。
温厚で優しい方で、笑顔の絶えない方でした。
営業部に所属している方の中では、
圧倒的に口下手で、事務処理等も苦手で、
ルーズといえばルーズな感じなのです。
お客様への対応は、マニュアルを基準にしたら、
失敗ばかりでした。
ある時期、先輩は、トップセールスでした。
本人に自覚は、きっとなかったと思います。
周りも何故だか理由が見つかりませんでした。
ある日、お客さんから電話がありました。
◎◎さんいらっしゃいます!?
外出しておりますが、何か伝えておきますか?
明日、契約日なんだけれども、
ほらっ!彼、忘れっぽいから、
心配で連絡したの。
折り返し、電話させてくださる。
この一件は、営業部の伝説となり、
それ以降、お客さんに追われる営業マンと
言われるようになりました。
先輩の、何が良かったのか、
未だに、よくわかりません。
ただ、育ちの良さとでもいうか、
そんなほんわかとしたオーラが、
この商品の営業として、
合っていたのかもしれません。
営業現場で、失敗を科学することは、
本当に楽しいことです。
人と人の繋がりが生む、満足という分水嶺に、
こうしなければならないという決まり事や、
こうすれば、100%上手くいくということもない。
相手を思い、思うことを、営業担当者自身の
独創性に富んだ行動をし続けることが、
営業の醍醐味なのだと思うのです。