ソウルから帰って、昨日まで、定期通院の診察などに行き、流石に疲れて映画を観る気力は有りませんでした😆。ブログも暫しお休み…
今日は映画の話です。
趣味で時々歌舞伎も観ているので、特に「国宝」は楽しみにしていました。ソウルで一緒だったお友達たちはもう昨日の封切り日に早速観てきたとのことでした😀👍。
勿論、良かったよ!と。
明日は南座に行きますし、来週はまた田舎の叔父の所に帰るので、今日観ておかないとまた見逃すことになりそうです。
そしてもうひとつの映画、「教皇選挙」は、もうその時期と感じたのか?😢😅、ローマ教皇の亡くなる前に作られていた映画で、何でも…映画を参考に予習された枢機卿もおられたとか…
実は、この映画はソウルからの帰りのアシアナ航空機内で観てきたのですが、
途中で時間切れ、となってしまい、また、ところどころはウトウトしていたようで記憶に無いところもあり、何よりも日本語の字幕が無かったので、ちゃんと観ることができていませんでした😂😂。
それで、今日、国宝の終了後の時間に丁度、上映されていたのでハシゴすることにしました。
本当に、欲張りな話ですが、思い立った時に観たい映画は観ておかないと、いつも観逃してしまいます…。
…ということで、「国宝」は、封切り直後というのもありましたが、土曜日なのでどの回もほぼ満席の入りでした😚。







いやあ、熱演でしたねーー。
この伝統芸の話が、日本人の監督でないのにちゃんと作られている、というのにも驚かされました。
そして、難しい歌舞伎の女形のお二人の演技に本当に見とれました😍。女形は歩くのにもずっと膝を曲げていないと美しくないので大変です。台詞まわしも完璧!
それに2人花子の娘道成寺もしゃがんだまま歩く踊りもあり…
先日、菊五郎、菊之助、玉三郎さんの3人花子も、親子の連獅子も観たところでしたので、つい思い出しましたが、お二人も本職で無いのに演技とは思えぬほど立派でした😳。
凄く練習したのでしょうね…。ホントに…
渡辺謙さんも、親子で踊る鏡獅子連獅子を踊ってました😁😳😳😳👍。
途中でチラリと出ましたが、出奔してからの横浜流星さんは四谷怪談もやっていましたね。そして、映画の終わり頃に演じた流星さんの曽根崎心中のお初は中村七之助さんにとても似ていて、ともすれば七之助さんかと?見間違えたりしましたよ😆。
この映画の感想としては、まずもって2人の芸の素晴らしさが際立って目立つのです!
歌舞伎は、梨園、血筋がモノを言う、と言われているのは周知のことですが、
この物語にもその話しがかなり関係してくるんです…
映画では歌舞伎は京都発祥と出ていましたが、初代尾上菊五郎さんは二代目團十郎さんに見出されて、京都から江戸に出ました。
私の仄聞では、江戸歌舞伎は代々家柄血筋で跡目を継いでいくのですが、上方歌舞伎はあまり関係ない、と聞いたことがあります。
現在の片岡愛之助さんしかり、中村莟玉さんしかり、それぞれ歌舞伎役者さんの養子になられてますが、もともとの出自は違います。
勿論、山城屋の坂田藤十郎さんは、もともとは成駒屋の中村扇雀さんでしたし、大昔の6代目?の市川團十郎さんも江戸を追われ、暫く上方で歌舞伎を演っていたこともありますから、上方、江戸、と言っても、歌舞伎は色々と繋がりがありますよね。
そして、中村屋の故勘三郎さんの三人目の息子と言われていた鶴松さん曰く、直系でもない弟子の自分が主役を演らせて貰えるのは大変稀有なことでありがたい、と話していたこともあるくらい、歌舞伎に血筋は重要のようです。
この世界で後ろ盾(親)が居ないのは、頭の無いのと同じ(大変)だが…
才能があれば…芸があれば…
と、師匠の渡辺謙さんも言ってたとはいえ、
現に、中村獅童さんなどはそんなことで苦労しましたし、
確か、大昔、天才子役と騒がれた子役が中学生くらいの年で突然パッタリと姿を消してしまって、その行方を捜したドキュメンタリー?を観たことがありました。
彼が言っていたことでは、
やはり、血筋、というか、生まれた時から歌舞伎の世界にいる子どもは、いつもどっぷりとその生活の中にいて、何がしか自然と見聞きしたり、知らず知らずに身に付いて備わっているモノがあるので、芸を超えたその何かはどうしても自分の努力では備わらない、それを超えられない、いずれはそれに太刀打ちできなくなる、と、ある日、限界を感じて辞めた、と言っていました。
梨園の血筋、とはそんなことなのかも知れません。
主人公もその血を飲みたい、とまで呻吟するのですから。
師匠が、芸でそれを越えろ?…のような意味のことを言って励ましてもいましたが、
後から歌舞伎界に入り、芸道に精進して師匠の名を襲名した主人公と、自分の芸の足りなさに一時は姿を消してもやはり息子としてのその血筋がまた芸を助ける、そんな2人の壮絶な歌舞伎への執着、お互いのアンビバレントなライバルへの羨望、友情とも、同志、兄弟愛とも感じられる、とても複雑な感情も交錯する厳しい芸道世界の映画でした。
そんな彼らにそっと寄り添う女性が健気です。
それに…映像では懐かしくも、大阪の浪花座や、昔の南座(京座)がCGだと思うのですが、出て来て嬉しかったです。
大阪には昔、東京の歌舞伎座のような作りの歌舞伎座も有りましたが(もしかして映像は使われているのかも?)、今では新歌舞伎座として、上本町のビルの中に入ってしまい、寂しい気もします😅。
私が、大阪に来た頃には、まだ中座と、角座はありましたが、昔は大阪には5つ小屋があったそうです。
https://ameblo.jp/rinrintshiko/entry-12736553784.html
当時はこの↑浮世絵館の前も、歌舞伎役者さんが歩いていた、とここの館長さんが言っておられました。余談ですが、ここは大阪の繁華街法善寺横丁の近く、水かけ不動さんの向かいにあって、私的に館長さんが集めた役者の浮世絵が沢山飾ってあり、ヒトも少なく静かで良いところです。
「べらぼう」ではないですが、好きならば、歌川国貞などの役者絵を観られるのでお気に入りでオススメの場所です。
映画にはこの浪花座が出ていましたね。
↓浪花座




今は大阪では歌舞伎は松竹座が主ですけどね。
今の歌舞伎座も、そして京座として南座も映画に出ていました。
ご参考:
この原作本も友達から借りているんですが、時間がなくてまだ読めていません。先に映画となりました。
…そして、結末は…
観てのお楽しみ。
🍀
そして「教皇選挙」。
とても興味深くて一般人が知らない特殊な世界。
大昔、バチカンのシスティーナ礼拝堂には行ったことがあります。
天井に旧約聖書の天地創造の場面、祭壇にはミケランジェロの最後の審判の絵が描かれ、それはとても圧巻で…言葉も出ませんでした。暫くその絵を見ていたら、何を描いても、何をやってもそれを超えられないような無力感が押し寄せてきて…
こんな絵を見たら、何をしてもかなわない、ローマの人々は今日が過ごせればそれで良い、という気持ちになったのでは?…日本は戦争に負けたけれど、こういうモノは皆焼けてしまい、無いので却って底力が湧いて復興を遂げたのか?
幸か不幸か…?
とさえ思ったことがありました😂😂。不謹慎ですが、それほどの迫力でした。
余談ですが、丁度ミケランジェロの間や、ベアート(フラ)・アンジェリコの間などの修復をしている時期に行ったのですが、確か、後から小学館の「ルネサンスの絵画修復」だったか?、最後の審判の修復の映画を観たことがありました。それが後から付け足したとわかり、右下の男性の腰にあった葉を取って修復されたと記憶しています。
あのコンクラーベの枢機卿たちが、教皇を選ぶために投票する場所はここです😂。
厳格で凄い決まりや投票のやり方など興味深いですが、聖職者といえど、やはり色々あるんですねえ、これが…。
あの、モスリムの国アフガニスタンのカブールからも枢機卿が…
思いもよらぬ結末!
それは、世界の未来、カトリックのこれから向かう方向としての示唆的な含みなのか…?
🍀
せっかく近くまで来たので、久しぶりに揚子江ラーメンに来ました。


🍀余談
途中、ドン・キホーテの前で見たのは、噂の地下アイドル?


読んで下さりありがとうございます。









