パニック障害と鬱と診断され、その後心療内科へは通っていた。
職場と自宅の間にある、医師が奥さんと二人でやっているような、駅からちょっと歩く小さな病院だった。
初めて行ったときに薬を処方され、二度目は「その後はどうですか?処方した薬の効きは?」という問診だった。
鬱的な気分はちょっと改善されたと答えた。
しかし、パニック発作の頻度は変わらないというか、むしろ増えたとも。
頓服については、飲むタイミングを逃して飲んでいないと正直に答えた。
「では、抗うつ剤を増やしてみましょうか」
錠数にして、前回より1.5倍を処方された。
確か、二錠だったものを三錠という感じだった。
「頓服は、症状が出た時に必ず飲むようにしてください」
頓服については、飲んでいなかったのでその分差し引いた数を処方されたと思う。
この時点でも、自分はまだ頓服を飲む決意はありませんでした。
そして三度目の通院。
この日は、仕事の都合で予約の時間に遅れることを電話で伝えた。
「来られるようだったら、閉院時間までなら遅くなっても良いので来てください」ということだった。
とりあえず閉院時間までギリギリ間に合った。
薄暗い受付。
自分の前にも薬を貰いに来ている人が居た。
受付には医師の奥さんらしき人しか居なかった。
自分の順番が回ってきて、予約時間に遅れたこと、薬だけでもということで来たことを伝えた。
そして、パニック発作の頻度は変わらないことをなど簡単に症状を伝えた。
「医師から話は聞いていますので、とりあえず薬の量を増やしてみましょうか」
「あと、お忙しいようなので薬はまとめて処方します」
「次回は薬が無くなるまでにまた来てください」
この時、パニック障害や鬱というものは、薬を飲むだけの治療なんだと感じた。
というより、薬を飲むことしか治療方法、というよりも「緩和」する方法は無いのだろうと。
勿論、通っていた病院が信用できないとか不信を感じた訳ではありません。
むしろ良心的な病院です。
遅い時間に行っても、薬だけは処方してくれるのですから。
そんなことを考えながら、多めに貰った薬を持って家路についた。
まあ、生きながらえた気分はありました。
この時は、自分も「薬に頼るしかない」「薬だけが頼りだ」と考えていましたから。
ただ、「薬」というものについて、「飲み続け、果たしてパニック障害が完治するものなのか?」という疑問だけは残っていました。
単に症状を「緩和」するだけ、ということには気づいていましたが。
例えば風邪薬のように、飲んでいればいずれ完治する、そういうものではないなと。