連休明け 母とふたり伯母の受診に付き添った


採血の結果 腫瘍マーカーが更に上昇している事


癌による炎症反応の高値と極度の貧血状態である為


これ以上の抗癌剤治療は命を落としかねない


今後は在宅ケアかホスピスに転院して


心と身体の苦痛を取っていく治療を受けるべきだと


主治医からはっきりと でも言葉を選んで丁寧にやんわりと

3人揃った診察室で告げられた


一日中横になっている


そんな状態にも関わらず


新しい抗癌剤による治療を期待していたらしい伯母は


少なからずショックを受けた様子


そんな表情をしていたが


病院までの往復と採血や診察の待ち時間計5時間を要し


実家で食事とトイレ以外は臥床して過ごす


ほぼ寝たきり状態の伯母には相当疲れた様子で


最後通告をなされたショックを味わう余裕もないような状態で…


その日は数回嘔吐していた


そんな状態の伯母に 相変わらずオロオロしてばかりの母は


何だかげっそりやつれてしまった印象で


これから益々悪くなる一方の伯母を


24時間介護していく自信がないと ホスピス転院を希望した


伯母も本心では実家に居たいだろうし


自分がこれからどんどん容態が悪くなっていくんだという事を理解しきれていない


毎日ただただぼんやりと気だるく 眠ってばかりの状態で


先の事まで考える事なんて出来ない


私にはそんな風に見えた


確かに去年の夏から1年近く 伯母の病に付き合ってきた家族も疲れきっている


ごめんね


ホスピス転院に向けて動き始めるよ


来週から何軒かの病院の緩和ケア外来に行くからね
いちばんの気がかりだった資産整理を終えた伯母は


気が抜けたのか いや 病の進行によるものだろう


日に日に少しずつ衰弱している


食欲もなく 摂取量も極々わずか


2~3日に一度の嘔吐と全身倦怠感


声をかけて起こさなければ一日中横になり


そのほとんどを眠って過ごしているような状態だ




GW中休みが取れて帰って来た夫とは


のんびり買い物に出かけたり しいたけ狩りに出かけたり


夫はひとり義実家へ帰省したり


義母は母の日のプレゼントをとても喜び


失語症で話せなかったはずなのに 久しぶりの帰省で楽しげな様子の夫からの電話を私に替われと催促したらしい義母は


とても拙くたどたどしい口調ではあったけれど


何度も何度も言った ありがとうと




義実家への帰省のお土産としいたけと母の日のプレゼントを持って夫とふたり私の実家へ


また長期間赴任先へ戻る夫から母と伯母への母の日のプレゼント


伯母は 私にまでプレゼントなんて思ってもみなかった


ありがとう と涙を流していた






さぁ 来週は伯母を連れて受診だ




伯母以外の身内は 最後通告がなされる事を願っている


もうこれ以上 辛いだけの治療はさせたくないから
退院し実家に戻った伯母は 疼痛コントロールもまずまずで


時折吐き気があるものの 体調良く過ごしていた


伯母は自宅方面にある金融機関に残してある資産が気がかりで


それらを解約し 都市銀行とゆうちょに移しておきたいと希望した


私は父に車椅子のレンタルを早急にするよう伝え


天候を見ながら連休前に母と私が付き添い


数軒金融機関を廻って用件を済ませた


疲れただろうから伯母の自宅に立ち寄って 実家に戻ろうと言ったところ


伯母はちょうどお昼時だしお腹が空いたと言うので


出前を頼んで伯母の自宅で昼食をとった


伯母は早く元気になって帰って来ないと なんて言っていた


先日の主治医のムンテラを全然理解していない様子


母と私は複雑な思いで何も言えずに聞くしかなかった




実家に戻ると伯母は 両親と私と弟にそれぞれ数百万ずつ資産の半分程を分配してきた


私は伯母の言動と行動が伴わない事に違和感を覚え


自分の為に使ってと何度も断ったが


いいから受け取ってと食い下がらない伯母に根負けし 受け取った




これって遺産分けなんだろうか…?
伯母の主治医からムンテラがあった


初めに両親と私と弟だけ呼ばれる


やはり今回受けた抗癌剤治療の効果は全くなく


副作用が顕著に出た為 次に実施可能な治療は単剤投与のみ


伯母の体調によってはそれも出来ない可能性も高く


実施したとしても治療効果が出る確率は10%と告げられた


私が余命について尋ねると 主治医はうーんと唸り 困った様子であったが


恐らく半年程度でしょうと告げた


私がゆくゆくはホスピス転院を希望する旨を伝えると


自分がそうと判断した時点でご本人に説明しますと言った




その後車椅子に乗せられた伯母がムンテラを受けた


やはり伯母は単剤投与による抗癌剤治療を希望した


とりあえず週末に退院し 連休はゆっくり過ごしてもらい


連休明けの受診で今後の治療について決めましょう という事で


その日のムンテラは終わった




ある程度体調も良く 出かけたり出来るのもこれで最後になるだろう


先生ムンテラの本当の意味 私にはちゃんとわかったから


どうもありがとう


伯母のしたい事 行きたい所


何でもしてあげる
更に強力なタイプの抗癌剤による


多剤併用療法を受ける事を選択した伯母の抗癌剤治療が行われた


退院後翌週の採血で 当初の予測通り副作用による骨髄抑制が顕著に出た為緊急入院したと連絡があった


母に対するわだかまりが消えた訳ではなかったけれど


『伯母の為』と 週の半分程度 母と交代で見舞いに通っている




恐らく今回の抗癌剤投与で治療は打ち切りになるだろう





来週主治医からムンテラがある予定


余命についてやホスピス転院を希望する旨伝えなきゃ


とにかくなるべく苦しまずに逝って欲しい


願う事はそれだけだから