「ゆき、これを受け取って」
「何ですか?」
「少ないけど、受け取って欲しいんだ」
「お金ですか!」
「あぁ、ゆきも、家族4人がこちらへ来るとなれば沢山のお金もいったろう。美容院にも、子どもたちの洋服もと何かと物要りだったろ」
「その代わり、こちらへ来てからは、お財布も出さないで貴方に甘えていましたのに、受け取れません」
「それは、当たり前だよ。僕が招待したんだから」
「どうぞ、そのお金は納めてください」
「ゆき、困らせないで。僕の気持ちを汲んで貰えないか、お願いだ」
「あなたの気持ちは、言い尽くせないほど戴いております」
「ゆき、お金は有っても困らないものだよ!これだけは、僕の言ってることを聞いて欲しいんだ」
「でも‥」
「僕のゆきへの愛だよ。ゆきに、こんな形でしか気持ちを伝えられないんだ!どう現していいのか分からないんだ!」
彼は、そう言って私の手を握りしめ封筒を手渡した。