私は子どもたちと一緒にホームに降りた。
英と待ち合わせている時間までは30分ある。
それから新幹線に飛び乗っても三島までは、夕方には着ける筈だ。
英は、子どもたちを海遊館に連れていってくれるらしい。
私はフリーターしている英に三万円を渡す。
このお金を英が、どう使うかは判らない。
要らないという英に手渡した。
子どもたちと、何か美味しいものを食べて欲しいと言うと‥
「あらっ、旨い物ぐらい、あたしが作ってあげるわよ」だって。
英を信用していない訳ではないが、怪しいものである。
上の二人は心配ないが、おちびちゃんのことが不安でならなかった。
でも、そんな私の心配は余所に英は、おちびちゃんを異常なまでに可愛がってくれる。
そんな英をおちびちゃんが
「おじちゃん」
と呼んで後ろをコロコロ付き纏う。
「おじちゃんじゃないの!ひでちゃんって言いなさい」
私にとっては、英が中性であることが救いだった。
私は後ろ髪を引かれる思いで 子どもたちと別れた。
子どもたちは、後ろも振り向きもせず、英に連れられ人混みに消えた。
ちょっぴり、寂しかった。
そして、私は 新幹線に飛び乗った。
母から女に変わる時‥