

27日NPO法人文化財遺産ネットワーク河内長野、大阪府教育委員会、河内長野市教育委員会、観海電鉄の後援で天野山金剛寺修理現場特別公開が行われました。
金剛寺座主堀智真師の挨拶では、『金剛寺は、鎌倉時代より800年の歴史を持つ、ローカルな物ですが、南北朝期の文書・建物が貴重な物が残されて居ます。
平成21年~29年までの期間で、金堂の修理が行われて居ます。他に多宝塔・鐘撞堂の修理も行って居ます。』
式典の後、多宝塔の説明が行われました。
『板葺きの葺き替えは、昭和47年に修理されて居た物が、腐って居て修理したら明るく成りました。伽藍の回りの柱の色は、赤い色で古い色を調査して合わせています。
室内は仏画が描かれて居て、再現する上ではオリジナルを大切にして対応しました。絵が落ちた所は、膠と顔料を昔の物に近く治して、劣化した所は膠で処理して居ます。
大日如来を中心に日光・月光菩薩が描かれて居ます。扉には4面に8点の仏様が描かれて居ます。大日如来を中心に12仏が描かれて居ます。塔の内部は密教の世界と成って居ます。
平安時代の末の建築物で、1191年の文書が残されて居ます。文章では1191年に屋根の葺き替えの事が書かれて居ましたので、平安時代の末には修理が必要であったと思われます。
途中では何回か修理が重ねられて来た事が証明されました。慶長期(1605年頃)には秀頼によって大改修がされ、元禄期(1695年)頃に修理が行われて居ます。
改修では当時の最新の技術が使われて居ます。
各時代で様式が違って居ます。内部の絵画は慶長年間に描かれたと思われます。』