54 史料「聾唖者三人揃って 産業の第一線を志願」(昭和18年・信濃毎日) | 京都盲唖院・盲学校・視覚障害・点字の歴史

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     聾唖者三人揃って
      産業の第一線を志願
                   昭和18年2月10日・信濃毎日

【松本】東筑岡田村の聾唖者中條袈裟治君(二八)は一昨年から松本精機工場に特別志願で入社産業戦士となつて今日まで一心不乱に活躍同工場内での一番の腕利き者として感激されてゐるが中條君の職場生活体験を耳にした三聾唖青年が「ハンマーを揮つて長期戦に参加したい」と同工場を訪れこの程から工場内寮生活に入り規則正しく産業戦士として活動してゐるが右三名は岡谷市小口区大和孝光君(二〇)更級郡東福寺村牧村惣三君(二〇)同村小出菊雄君(二六)である大和君は語る
 来年は徴兵検査であります私は聾唖ながら今の職場へ志願兵として入隊した気持で働いてゐます直接戦場で敵米英へ弾を撃つことは出来ませんが毎日敵国工場員の働いてゐる姿を胸に描ききやつ等よりもう一時間もう三十分と余分に働けるだけ働き抜く覚悟でをります