貧しい人は、何故貧しいのか、

その実態を個別に具体的に調べた本「貧乏人の経済学」みすず書房。

 

貧乏な人と、豊かな人の違いは、どこにあるのか。

まず、今日の稼ぎを明日に残すことができるかどうか、が違う。

当たり前だが。

 

一般的に、収入が多ければ、貯金がしやすい。

収入と預金は、だいたい比例する。

 

毎日の生活、誰にとっても、ストレスがある。

これは、収入の多寡とはほぼ無関係。

ほとんどの人には、様々なストレスがある。

だから、

一時の気晴らしや、息抜きは誰にも必要。

つまり、一杯のお茶、甘いお菓子、アルコールや娯楽、気分転換。

 

貧しい人にとって、貯金は、

一杯の甘いお茶の誘惑を自制するのと同じレベルの重大事。

 

もし、目標が高価なら(例えば、子どもを良い学校に入れるなど)、

いくらでも、言い訳は考えられる。

この一杯のお茶を我慢しても、いくらも貯金できない。

そこまで達するのはとても無理。

いいから、今はお茶でも飲もうよ。

 

誘惑に抵抗する自制心の程度は、貧しい人でも豊かな人でも同じ。

豊かな人は、一杯のお茶の誘惑に自制心は不要。

もっと大きな金額なら、自制心が必要となるが、

例えば、カジノで100億円使うという誘惑など。

 

どんな人も、毎日の暮らしには心配事がある。

お金があってもなくても、ストレスに変わりない。

貧しい人の特徴は、

金額の小さい事柄もストレスになる。

例えば、一杯のコーヒー。

飲むべきか我慢するべきか。

もし、糖尿などの病気があれば、さらにストレス。

 

上記の本によれば、

貧しい人でも、やり方によれば、

いくらでも貯金が可能という調査結果。

しかし、現実、貯金はしない。

貧しいからと言って、我慢したくない事柄が、人にはある。

見栄もある、プライドもある。好みもある。

小さな贅沢ができなくなれば、生きる意味がないのだ。

 

(5年前のブログです)