吃音が完治、吃音を意識しなくなった。
それまでは、しゃべりながら平行して頭で考えることは不可能。
次に口から発す言葉に意識を集中せざるをえない。それが吃音。
高校の文化祭で全校生徒1700名を前に5分間弁論した。
しかし、会場の誰一人、私が何を言っているのか聞き取れない。
まるで、異郷の言葉で話しているように。
吃音にまつわるブザマな体験は数限りなくある。
失敗の連続。
40代は、かなり軽くなってはいたが。
吃音が治ったとしても、問題が減ることはない。
ボランティア活動が思うように進展しない。
世の中を変えようとする私の願いは、
そう簡単に実現しそうにない。
当たり前だが。
75歳の今、
世界一の幸せものと自負するが。
40代の私は、
世界は不幸に満ちていると思っていた。
少しでも改善するために、
できることがいっぱいあると。
つづく