今朝もQuoraの質問に回答した。
「死んだら無になるのに、なぜ生をより良く生きようとするのですか?」
私の回答は下記。
この質問は、回答が簡単です。「死んだら無になる」という認識が間違っています。
人には今しかありません。過去も未来も生きることはできません。
今がなくなるのが死ですが、今がなくなるというのは概念・推測にすぎません。
例えば、ライオンも思考します。エサになる動物がどの方向に逃げ、どこで待ち伏せすればいいか、未来を推測します。人と同じ脳の働きです。
脳は推測や、人の場合は思考して概念をつくります。生きるのに役立つからです。
しかし、推測は、実現するかどうか不明です。未来を生きることができないからです。
死や無という概念も同様です。死や無には実体がありません。
人の推測にすぎないから当然です。
人は死ぬ直前に意識を失います。
意識こそ、人が生きていること、そのものです。
意識とは実感です。美味しいや痛いなどの実感です。
そして、実感がなくなるのが死です。
しかし、死の直前に意識を失う人は、
そこで実感という生が中断します。
そして、意識がないので、実感や体験もできません。
体験できないことはないと同じです。
また、ないというのも、人が作った概念です。
実体はありません。人の架空の推測です。
つまり、人にとって、死は体験できないだけでなく、ないのです。
「死んだら無になる」という思いや概念は、
人がそう思うだけの推測です。
生きているというのは、実感があり体験できることですが、
それだけでは、それほど確かなものと言えません。
幻想や思い込みや幻覚も、実感があるからです。
感覚や思考という脳の働きによって騙されるのが幻覚です。
生きているという実感は、幻覚に近いと、
私は思います。
なぜなら、意識がどのように生まれるのか、
それを考えると、分かるからです。
つづく