天国の秋本和伸様

 

友人というのは寂しい関係ですね。

言いたいことも言えない。

そんなことでは友人といえないかもしれません。

 

付き合いも15年以上あったのです。

しかし、本音を言ったことはありません。

 

秋本さんは12歳年上、

中程度の障害者で苦労している、

さらにプライドが高い。

これでは強い言葉は遠慮するでしょう。

そのうちに言える時が来ると思っていたら、

ホームに入居してしまった。

 

詩人であることが、秋本さんのプライド。

私に言わせると、詩人のどこがいいのかとなるが。

 

ホームに入居すれば、時間はたっぷり。

身の周りの細々した家事も不要になるから、

24時間の詩づくりが可能なのに。

毎日、最低一つは詩が生まれる。

最高の境遇ではないかと。

私は思った。

私なら、そうする。

 

人生の最期を、

思いっきり、詩の創作で生きる。

それなら、いいか、と思ったのだが。

 

パソコンも持っていた。

ワープロが使えた。

手書きはできなくても、

かろうじて、キーは打てたと思うのだが。

 

ネットにつなげることはイヤだという。

詩集を10冊も出版しているのに。

まだまだ、書きたいことも沢山あるはずなのに。

頼りない友人としては、それが心残り。

 

詩人の死を悼む | 天使の父のブログ (ameblo.jp)