富田和成著「資本主義ハック」を読んだ。
著者は言う。お金で、時間や選択肢を買うことができる。
この社会、もっとも自由に生き生きとして生活できるのは成長する人だ。
成長する人とは、お金や時間を手に入れ、選択肢や行動範囲が格段に広がる人だ。
私から見ると、涙ぐましい努力だ。
本の中で、お金で時間を買う方法がいろいろと書いてある。
私は全く違う意見。
人を愛したり、子育て。
これらは、ある意味、時間泥棒かもしれない。
もし、障害児が生まれれば、時間はいくらあっても足りないだろう。
お金や時間を大事にするなら、切り捨てるしかないのか。
私の人生経験から言えること、
むしろ無駄に見えることの中にこそ、
人生の意味がいっぱいある。
この世の価値は、多様で複雑。
お金という価値は、その小さな一つ。
例えば、旅行に行くことを考えても、
お金の大小は旅行の豊かさとは無関係。
隣町への小旅行でも大冒険が可能。
つまらないことの方にこそ、豊かさがある。
豊かさというとき、精神的な価値が最重要になる。
自分を知ること、家族や友人を知ること、
世の中を知ること、
これらは豊かさに不可欠なもの。
いずれも、時間がたっぷりかかるもの。
人生は短い。
お金のようなはかない価値に対し、全身全霊をかけて捧げるのは、
宗教的な献身に近いような感じだ。
もっと、自分自身を大事にして生きる方が、
よい生き方になるのではないか。
著者は、若くして成功することが大切と力説。
できるだけ早く、いい位置につけることが成功のポイントだと。
私は、むしろ、若い間は無駄なことをいっぱいする方がいいと思う。
そうすると、人生や世界が見えてくる。
お金や名誉や地位などにこだわる気持ちがなくなる。
精神が自由になれる。