個々人において、自律はどこまで可能だろう。

経験豊かな優れた人では、自己認識が深く広い、

自己統治は可能かもしれない。

善悪や正義の観念がしっかりしているからだ。

 

しかし、成人でも欲望や性癖の奴隷のような人もいる。

例えば、依存症などだ。金銭依存症の人は特に多い。

人は教育があっても、自律できるとは限らない。

自分をしっかりと把握するのは難しい。

 

また、環境が良ければ、

支えてくれる周囲の人々が多ければ、

自律も容易くなるかもしれない。

 

民主主義とは、人民(大衆)が自己統治すること。

人民が自らの意思で自分たちを治めることだ。

 

個々人でも難しい自己統治。

多数の人がいる社会では、もっと大変。

 

少なくとも地域社会や地方政府で、

自己統治の訓練をするしかないだろう。

 

自治体は、民主主義の小学校のようなものだ。

愚かな生徒もいるだろう。

教師といえど、賢いとは限らない。

生徒の方が優れていることも多い。

 

まず、教師と生徒は対等。

これが大原則。

校則をつくるのは、生徒と教師の対話の上で。

自治体の決め事も、

議員と職員と市民が対等の立場で行うのが当然。

 

では、議員の役目は何だろう。

行政の政策などに専従することだろう。

職員と同じ。

専従するから、当然の対価として報酬がある。

 

専従するなら、いっそのこと、

行政府内で責務を与えるのがいい。

アメリカはこういうやり方。

 

日本も、地方自治を変えなくてはいけないのでは

ないだろうか。

沢山の議員がいるのに、

有効に活用していないのではないだろうか。