テレビはほとんど見ないが、たまに目にすると、
健康不安をあおる宣伝が多いのにびっくり。
誇大広告。
健康で長生きが一番という、大合唱。
すべての人は、今しか生きられない。
過去を生きることも、未来を生きることもできない。
今という瞬間だけのいのち。
たとえ、長生きしても、今この瞬間は同じ長さ。
寿命の長さで、今の長さが決まるわけでもない。
若くして死んだとしても、今を生きたという実質は、
年寄りと同じ。
若死にを悲しむ必要はない。
老人を羨むこともない。
今という、この瞬間は、それぞれに平等。
たとえ、病気であったとしても、
苦にしない、気にならないなら、
健康であるのと同じだ。
私は症状が20幾つある。
それぞれが深刻だが、苦にならない。
勿論、薬は飲まない。
全部、老化による症状。
もし、ガンになれば、どうするか、それを考える。
老化だと思うなら、治療しないだろう。
簡単に治るなら、治療するだろう。
私の趣味の一つが座禅。
禅を始めるとすぐに、下腹部と背中があたたかくなる。
温泉に浸かって、背中のマッサージを受けている感じ。
これだけあたたかくなれば、免疫系を刺激するだろう。
しかい、健康に効果があるかどうかは不明。
しかし、気持ちいいのは確か。
長生きが良いことであるのは、いくらか認める。
生きることが何か、分かるからだ。
健康で長生きは、人なら誰もが抱くべき当然の願いと思う人は多いが、
私は、そう思わない。
健康も長生きも、自分で決められるものではない。
与えられた寿命と、受け入れるしかない。
人生で、長い・短いは、重要ではない。
今しかないという根本は同じ。
そして、健康の基準は、体調に合わせて変わっていく。
もし、死期が分かるときになれば、
食べられなくなるのが普通。
当然、食べる楽しみは放棄しなくてはいけないだろう。
それでも、まだいっぱい、楽しみがある。
子どもであれ、老人であれ、
今を生きる実感は同じなのだ。
そして、今は、突然に途切れる。
また、人である限り、死を体験できない。
死の直前で意識がなくなるからだ。
死には、痛みも苦しみもない。
眠りにおちいるのと同じ。
ただし、永遠に目覚めることはない。
そこに救いがあるのだが。