犬の意識について書く。

人間と同じような意識がある。

しかし、人と違って、言葉がないから、

私や自分という概念や思い込みはない。

目に見える外界や、

5感で感じる世界が意識のすべて。

 

勿論、過去経験の積み重ねとして記憶はある。

頭で、それらの記憶と今の情報を処理して、

そのとき、その場で適切な判断。

私や自分という概念はない。

 

人も、私や自分という概念なしで、

やっていけると思う。

 

過去の経験と今の情報で、

瞬間瞬間を生きることは可能だ。

明日のプランも

頭でシュミレーションすればいい。

 

犬は、そこまでの芸当はできない。

明日といわないで、ちょっと先の未来も、

犬には不要。

 

犬は先のことを思ったりしない。

今、このときを生きる。

先のことを思うのは、地球上で人だけだろう。

 

人が先のことを思えるのは、

毎日の生活が決まっているから。

同じような日々が続くから。

 

母犬が突然いなくなると、

幼い子犬は泣く。

しかし、いなくても、やっていけるなら、

そのうちに泣かなくなる。

何故いなくなったのだろう、とか。

どこに行ったのだろうとか、とか、

無駄なことに頭を使わない。

状況の変化についていくだけ。

それが、犬の意識の世界。

 

人には明日のスケジュールがある。

言葉で書かれた沢山の情報。

それらの情報に束縛され、物事を処理するのが、人。

従って、いつも誤った判断が起きる。

 

つづく