少数の賢い人たちの集団(エリート)が治める政治と、
多数の民衆が治める(民主主義)、
どちらが、良い制度だろうか。
賢い人々を選び出す誰もが納得する方法があれば、
エリート政治の方が多分、いいだろう。
しかし、賢い人を選ぶというのは、ほぼ不可能。
選別のやり方が見つからない。
どんな方法を選んでも、賢い人を探すのは難しい。
人の成長には、経験や失敗や本人の学び力など、
EQと呼ばれるものが関係している。
IQなどの一面的な能力では不十分。
試験などの振り分けでは、特定の能力しか評価できない。
色々と経験させて、総合的に評価するのが一番だが、
選ぶ側にも問題がある。
選ぶ側も優れていないと、よい後継者は見つけられない。
日本の大企業のほとんどで、経営者が小粒なのは、明らか。
経団連の副会長していた人が公然と明言している。
仮に、エリート統治が良いとしても、現実問題、
エリートを選ぶ良いやり方がない。
例えば、選挙で代表を選ぶ、選挙制度。
得票が多い人を選び、ダメなら交代させる。
選挙制度の趣旨は、こういうことだが。
しかし、一旦選ばれて、権力を握ると、
保身のために、あらゆる手段を使う可能性がある。
情報操作、利益誘導、統計不正、何でもできる。
そうなると、交代させるのが難しい。
その前に、政策の失敗さえも、上手に繕ってしまう。
失敗を成功だと宣伝する。
これは、金正恩さんや戦前の大日本帝国軍の得意技だった。
安倍政権も似たようなことをやっている。
(民主主義のバージョンアップを、その4)
つづく