ひとの成長には、何が必要だろう。
能力や才だけでは成長できない。
才能に溢れていても、つぶれる人は多い。
才能はそこそこでいい。
一番必要なのは、その人の弱みだと思う。
弱みとは、障害や病気、欠点や生まれながらの出自など。
大きな挫折でもいい。
世間一般の評価でいえば、マイナスに見られることがら。
そういうものが多いほど、ひとは成長できると、
私は思う。
今朝の朝日「人生の贈りもの」
姜尚中さんの語りの最終回。
この方の弱みは多様だ。
まず、在日。
そして吃音。
息子さんの自死。
まだ、他にもあるだろうが、
この3つだけでもすごい。
私も吃音なので、親近感がある。
私の場合は、子どもの自死ではなく、娘の重度障害。
姜さんの人生は、冒険に満ちている。
至る所で戦っている。
勇敢な闘士。
私は彼ほどに闘士でない。
もっと、うしろに隠れて、ちまちまとやっていただけ。
「息子が残したものは悲しみも苦しみも帯びているけれど、
それだけ深みのある贈りものです。
息子と同じような、若い年代の人と接すると、
心から応援したくなります。」
「古稀が近くなり、ようやく気がつきました。
年齢を重ねることでしか腑に落ちないことがある、ということに。」
私も大いに同感。
講演は一回しか聞いたことがないが、
本は何冊か読んでいる。
私の知っている範囲で、もっとも親しみがもてる人のひとりだ。