人のこころは弱い。
いや、俺は強いと、うぬぼれる人は、本もない独房に入れると、真価が分かる。
普通の人は一週間も耐えられない。
中には、一日座禅して、楽しむ人もいるかもしれないが、一年となるとダメだろう。
奴隷のように従順になる。
何でも白状する。
あるいは、精神的にまいる。
ストレスが長期間続く、
無理をしている状態が続く、
ゆきづまり、失敗が重なる、焦る、不安が高まる。
追い詰められた感じ。眠れなくなる。
誰でも、人生途上で経験する。
中には、幼い頃に、体験する人もある。
乗り越えられれば、良い体験となるが、
乗り越えられないとき。
選択は限られる。
精神疾患になるか。
自殺するか。
その他の現実逃避(放浪、蒸発、犯罪など)
精神疾患では、
まず、統合失調症。
ある事柄に追い詰められる場合。
その事柄が生じる意味、原因、因果、前兆、きっかけなどについて
頭脳が活発に動き始める(合理化)。
(頭脳は、ものごとの理由や原因を考え、つながりを見つけるのが仕事)
普通の人が考えないような理由を見つける。
あの人の目の動きが、語っている。
そうか、あの事柄の背後には、あるものが隠れている。
普通の人が感じない、見えないものが見え始めてくる。
これが進むと、幻覚、妄想が発展する。
病的世界が見えない普通の人とは会話ができなくなる。
これが統合失調症。
精神疾患。
次は、気分障害。(いわゆる鬱)
ストレスが耐えられず、感情や情動の中枢が正常に働かなくなる。
不安や緊張で苦しむのは感情だから、そこが働かなければ、乗り越えられる。
ものごとに感じられなくなる。こころが動かない。
食欲もない、意欲もなくなる。
もちろん、睡眠もうまくできない。
休むことができない。
統合失調症は、頭の働きでストレスに対抗した。
気分障害は、感じることを止めることで、ストレスに対抗。
どちらも成功したが、普通の日常生活はおくれない。
ストレスに負けそうなときは、どうすればいいか。
無理をしないことが一番だが。
経験の浅い若者たちは、自分の限度が分からない。
できないのは、
私のやり方が悪い。
私の根性が足りない。
私をもっと鍛えないと。
もっと、気合をいれて。
疲れた馬に、もっともっとと、鞭打つ。
これでは、心身はやっていられない。
自分の限界がどこにあるか、
人は、成長の過程で学ぶ。
私の場合は、吃音。
どんなに努力してもできないことがあると、
10歳で知った。
普通の人は、たぶん学校で学ぶ。
自分の能力はこの程度だと。
この悟りは、人生の指針となる。
つづく