経済格差。
地球人類社会の21世紀の大問題だ。
20世紀には先進国・途上国の南北問題。
21世紀は、先進国内でも格差が目立つようになった。
経済のグローバル化、つまり経済に関して国境がなくなった。
そして、情報・通信・AIなどのイノベーションで、
特定の企業や人々が恩恵を受けるようになり、格差が拡大した。
今の世界、難民だけでも約1億人。
貧困層の人々は約10億人を超えるだろう。
教育が受けられない人々も約20億人。
至る所に格差が広がっている。
私の友人に、ケンブリッジ大学で学んだ人がいた。
失業・離婚して、実家で一人暮らし。
専門書の翻訳で、月約2万円の収入。
それで何とか暮らしていた。
20年前の話だが。
しかし、今でも、月2万円あれば、暮らしていける。
ただし、医療・外食などできないが。
21世紀が終わるころには、
世界の人口も減少傾向になる。
エネルギーも自然エネルギー中心になっている。
食料問題も解決しているだろう。
経済・金融・税の仕組みは、
世界共通のルールがつくられ、
国境は完全に消えている。国も消滅。
人は、世界中の好きなところで働き学んでもいい。
しかし、大多数の人々は故郷で暮らす。
親しんだ文化や伝統を捨てることができない。
人は、現状維持に愛着を感じる生きものだから。
新しいことに挑戦できる人は少ない。
先日、市長の講演を聞いた。
現状維持の理念があふれている。
当市は、石油化学コンビナートのまち。
現在、石炭火力効率化が進み、今後も、この方向に期待という。
火力発電と水素活用でまちづくり。
私はビックリ。
しかし、
コンビナートの雇用減をゆるやかにするには、
これしかないかもしれない。
21世紀末、
おそらく、巨大な投資を必要とする産業は、
宇宙関連しかないだろう。
国がないので軍需産業はない。
エネルギーも産業も、全てが小規模分散型になるだろう。
自然災害に対するリスクが小さいから。
ものづくりは、地域密着の小規模が中心になる。
輸送コストを最小にするためだ。
その地域に適した暮らし方。
だが、人の往来は、今以上に盛んになるだろう。
格差是正には、世界共通の税制度をつくるしかない。
今、現在、
日本だけで格差是正を実行するなら。
ベーシックインカムしかない、と思う。
国民の半分、5千万人に対し、
一人年100万円の基礎収入を支給すると、
年に50兆円必要。
現在の年金支出が、だいたい同じ。
不可能な金額ではない。
ベーシックインカムの利点は、
社会保障給付がほとんど不要になる。
生保も貧困対策も不要になる。
厚生労働省も不要になる。
福祉関連予算も、大半が不要になる。