まちづくりについて考える。

 

まちづくりとは、ひとづくり。

 

中心商店街活性化やインフラの整備も重要であるが、

人を中心に考えないと、

本当のまちづくりにはならない。

人が暮らしやすい地域社会をいかに作っていくのか。

各論は、雇用、住居、文化、買物、教育、福祉など。

しかし、中心はひとづくり。

 

当市の場合、毎年、約1千人の人口減が続く。

少子高齢化で、出生よりも死亡が多い。

そして、若い年代が転出している。

高卒後、故郷に帰る若者は半分いるだろうか。

 

今後、大企業や公務員の雇用は大きく減るだろう。

当市は製造業中心の街だから、将来に期待がもてない。

製造業はロボット化が一層進む。

公務員数も、今後20年で半減するだろう。

 

地域にとって、

若い世代の減少は影響が大きい。

老人たちがいくら元気でも、未来がない。

 

会社の廃業と起業数を調べたら、

廃業が圧倒的多い。

小規模店は、どんどん消えている。

後継者もいない。

ただし、魅力ある店は残る。

 

基礎教育が終われば、

若者は、世界へ出ていく。

学び、体験し、遍歴するためだ。

様々な仕事を経験して、再び故郷へ帰る。

子育てにふさわしいところだから。

 

若者が帰る故郷は、

住み、働き、子育てに最適だから。

 

まず、住居が安く手に入る。

職場から近いところに。

子育てや教育は特に快適。

多くのボランティアがいる。

ボランティアの多数は退職した高齢者。

長年つちかった経験と知恵で子どもと付き合ってくれる。

 

働くことは楽しみの一つ。

各人の持ち味を活かす仕事が地方にはいっぱいある。

その多くは、ものをつくる仕事。

 

例えば、農業。

工場で作られる野菜は、外形はいいが、中身がない。

野菜は自然の中でストレスを受けないと、良いものとならない。

 

日常使う家庭用品のすべて。

例えば、お椀やコップなども、

工業製品は、安いが味気ない。

手作りにまさるものはない。

 

自動車など高額なものは、レンタルで充分。

必要なときに借りればいい。

 

地域社会で暮らす最大のメリットは、

趣味にあった暮らしができる。

人生の楽しみは、学びと表現と芸術にある。

 

学ぶ機会が多様にある。

その多くは、ネットで世界中と交流できる。

表現の機会も多い。

 

音楽や演劇など芸術も、

空間に恵まれた地方の方が訓練に最適。

 

生活やこころのゆとりが豊かな地方の方が、

文化も花開く。

 

地域で暮らす魅力が高まると、

外国からの移住者も増えるだろう。

多様な文化が共存すれば、

芸術もモノづくりも一層良いものになっていく。

 

金銭中心ではなく、学び、表現し、創る生き方。

ひとづくりの中心的なコンセプト。