ブログを書き始めて約3年になる。

地域づくりや自治や自立が、私の中心のテーマ。

 

地方創生や地域おこしのために

地方に移住してくる若者たちについて

下記の記事を見た。

https://toyokeizai.net/articles/-/206712?page=4

 

21世紀に入り、

日本の政権は、地方創生を重要課題としている。

安倍政権は、特に力を入れている。

予算もたっぷりとつぎ込んでいる。

地方への補助金のことだ。

 

中央省庁の若い官僚たちが机上でプランを練る。

審議会もあるが、現場に習熟した人は少ない印象。

 

地方創生と地域の自立は不可分。

地域の自立は、第一に、

そこに暮らしている人たちが主体になっての計画づくり

自治が大前提。

 

頭の良い、エリートが指導するのでは、

自治にならない。

 

自治の仕掛けはいろいろある。

議会がある。

市民参画の条例も。

住民協議会やコミュニティ自治。

どれも、うまくいっていない。

 

例えば、

地方の議会。

選挙で選ばれた代表者が地域課題を審議している。

 

地域課題は、そこに住む人々が実感している問題。

ただし、課題に対する捉え方や態度は各人異なる。

誰かが率先して話し合いの機会をつくり、

多くの人の利益対立をすり合わせるという面倒な作業をしないと

解決には至らない。

 

議員さんといえど、

そんなに多くの人々と親しい関係をもっている訳ではない。

地域問題を調整するには、とてつもない暇な時間が必要。

だから、そんな面倒はしない。

一般的な抽象論を述べるだけだ。

議会の審議を見ていると、

それが良くわかる。

 

各種の審議会も、形だけで内実がないのが普通。

ただ、やっているという外見が必要なのだ。

 

江戸時代、

各村に名主や村役人がいた。

実質的にボランティアで村の世話をしていた。

各家のもめ事や、村の年貢取り立て、治安維持も

名主が中心で行っていた。

江戸時代が平和だったのは、このように村の責任者がいたから。

ただし、責任者が無能の場合は大変になる。

 

日本社会は、民主化されたとはいえ、

地域のことは、地域のボスが決めていくのが、

20世紀までは常識であった。

自治は、なかったのである。

 

自治とは、

地域の課題は、地域住民が主体となって解決すること。

主体となって解決するには、

意思形成や合意形成のための手続きが必須。

コミュニティ協議会のことである。

 

地域に住む誰もが参加でき、発言でき、

意見交換できる自由な場のことだ。

そこで、どんなに時間がかかっても、

全体の合意に至るまで話し合いを続けるのが自治。

 

地域でできないこと、

例えば、学校や道路や電気や水道などのインフラ。

これについては

皆で税を払って、専門家に頼むしかない。

しかし、学校や道路などが

どのように運営管理されているかについては、

常時、監視を続けるのが自治の基本。

人任せにしてはいけない。

住民のために運営されているのかどうか、

細部にいたるまで点検し目を光らせることが必要。

 

自治がきちんとできていないと、

そこに住む人々にとって快適な環境はつくれない。

地方創生とは、そういうことだが、

そういう視点での政策は、

ほとんどない。のが現実。