今、読んでいる本は、幕末の長州の話。
23歳で切腹を命じられたら、
どんな気持ちだろうかと、思う。
藩主の命で出兵した。にも、かかわらず、
あれは、余の間違いであった。と
藩主の命で、
責任を取り「切腹せよ」の命。
残念で悔しく、
死にきれない思いだったろう。
この時代は、
こういう切腹が多い。
土佐藩の武士などは、
攘夷を実行し殺害した後で、
被害国からとがめられ、賠償を請求され、
首謀者は切腹となった。
そして、切腹の刑がきちんと実行されるか、
被害者側の目前で執行ということに。
切腹は、
見ている側は初めての体験。
切腹したのは、いずれも20代の若者。
元気旺盛、意気軒高。
腹を裂くだけでなく、
内臓を取り出して、
見物している被害者側に投げつけたと。
記録に書いてある。
見ていた外国人は、
気分が悪くなり、吐き出したとか。
23歳で切腹を命じられて、
もちろん、言い開きは許されない。
気が進まない切腹。
23歳のこの若者。
介錯人は25歳。
切腹前の打ち合わせで、
自分が完全にこときれるまで、首をはねないように申し渡していた。
介錯人は、刀をふりあげたまま、動きを見守っていた。
もろ肌を脱ぎ、短刀をいただいて抜き放ち、
紙を巻いて切先5分余りを残し、腹に突き刺す。
勢いよく一文字に裂くと、短刀を持ちなおし、
のどを右から左へ突き通し、
のぞいた切先に左手をかけると、
前方へと掻き切った。
辞世の句は
「飛鳥川きのふにかわる世の中のうき瀬に立つは我身なりけり」
上記の一部は「幕末長州の舞台裏」古川薫著から抜粋。