中学校のPTAだよりを眺めた。

卒業生全員のメッセージが顔写真と共に掲載。

 

「将来の夢」が、一行程度(約20字)に書かれている。

例えば、

3年2組、32名の中で、

 

美容師や設計士など明確な目標を書いているのが、

10名。

 

人の役に立てるような大人になりたい。

人の役に立つ職業。

人に必要とされる仕事。など

社会貢献の志を書いた人が、

13名。

 

加えて、

誰にもやさしくできる人。

人に夢をあたえられる人。

を加えると、15名になる。

 

約半数が、明確に

将来の夢を社会貢献としている。

 

この冊子を見て、私は考え込む。

 

子どもたちの半数は、

社会に役立つことをして、

この社会を良くしようと、思っている。

 

そういえば、

世論調査でも、

学生の半数が、社会貢献の気持ちを抱いていた。

 

ただ気になることは、

9名が同じ文句を使っている。

「人の役に立つ」

 

まさか、この文句を加えるように示唆があったのでは、

ないかと疑われる。

20字程度の文章に、9名が同一文句。

確率としてあり得るだろうか。

 

自由気ままに思いを書くという趣旨なのに、

このような現象が起こりえるだろうか。

 

PTAだより、

これは、生徒の本音ではない、と判断せざるをえない。

 

生徒たちは、

教師や親の顔色をうかがっている(忖度)。

教師が期待するような「将来の夢」。

 

こういうPTAだよりを見て、

教師やPTAは、疑問を感じないのだろうか。

 

何かおかしい。

ちょっと変だ。

 

普通の感覚なら、すぐにピンとくると

思うのだが。

 

企業の面接で、

学生たちは、判で押したように、

「人と接する仕事がしたい」と言うそうだ。

それと同じではないだろうか。