下記は、私の知り合いの八木智大君のサイトから全文コピーです。
気功協会の天野泰司さんのお話がとってもいい。
ちょっと長いので、疲れるかと思いますが、
4回にわけて掲載。一読の価値があります。
はてなブログのマイル日記より(一回で読みたい方は下記サイトに)
http://choyu.hatenablog.com/entry/2018/02/16/143750
以下は私、八木智大が京都大学に在籍していた2016年5月に、気功協会の天野泰司さんに対して行ったインタビューです。もともとは京大生向けのメディアに載せるつもりでしたが、様々な事情があって載せることができず、遅ればせながら私個人のブログに載せることにしました。よって大学生(特に京大生)向けの話になっていますが、一般にじゅうぶん通用する内容ですので、広く読んでいただけると幸いです。以下から記事をはじめます。
気功は中国由来の健康法だ。天野泰司さんは京大農学部を卒業し、今は気功の先生をされている。記者も教室に通っているが、気功にもとづいた考え方がおもしろい。学生生活や学びについてお話を聞いた。
天野泰司さんプロフィール
NPO法人気功協会運営責任者。京都造形芸術大学非常勤講師。1965年東京生まれ。12歳から高校卒業まで宮崎に育ち、京都大学農学部に進学、卒業。新卒で入社した鐘紡食品研究所を1994年に退社後、気功に専心。著書に『はじめての気功: 楽になるレッスン』 (ちくま文庫) 『気功の学校 自然な体がよみがえる』 (ちくま新書) 『治る力 病の波を乗りこなす』(春秋社)など。2000年に気功協会を設立。2013年より京都造形芸術大学の通信教育で気功の授業を担当している。Website 気功のひろば(NPO法人気功協会)
<悩むことは楽しいこと>
−−−−天野先生も京都大学を卒業されています。京大で学ぶときに、どういうことを意識するとよいでしょうか。
京都大学には自由の学風がありますね。最近はハリボテ作りの折田彦市(1849-1920)先生像が毎年受験シーズンに姿を現しますが、元々はちゃんとした胸像が立っていました。その折田先生が、京大の「自由の学風」を作った方です。自由は本来、生命にとって自然なものです。ただ、折田先生の生きた時代は、今と比べると、お国のために、戦争のためにと、言論、研究への統制がありました。そんな中でも、自由を維持して、毅然とした態度をとってきた。それが今も生きています。
大学で学ぶということが、様々な知識や技術を身につけるだけではないことは、みなさんよくお分かりだと思います。大学で学ぶということは、新たな気づき、創造へと向かっていくことです。その時に、自由が大切になります。どこかに制限があると、本来の気づきが訪れない。新しい何かは、無限の広がりを持った「自由」の中から生まれて来ます。
学生生活で、迷ったり悩んだりすることがあると思いますが、悩むことも自由ですから、おおいに悩んでください。結論が出ない時は、体がワクワクする方向へ向かえばよいです。体の中にある自然のセンサーを働かせるには、ポカンとして一度頭の中を空っぽにします。そして、体に聴くんです。「どっちにしようかな」と悩んでいたそれぞれを思い浮かべて、何だかワクワクするものを選びます。すると悩んだらいいし、悩まなくてもいいということが分かって来ます。どの授業をとろうかとか、どんな進路に進もうかということは、実はそうやって悩むこと自体が楽しい作業で、悩むことは苦しみではありません。苦しみはその先の不安を思い浮かべて、頭の中が不安でいっぱいになることから生じてきます。例えば就職にしても、こっちは難しそうだ、こっちは給料が安そうだ、落ちたらどうしよう…と、不安は探し出すと次々に見つかるし、増えていくものです。ですが不安をあっさり手放して悩むことに専念すると、悩む事自体が楽しくなってきます。それでも頭であれこれ考えた末に選んだものは後になって悔やむこともありますが、体に聴いて決めたことは、後で悔やむことが少なくなります。自然の流れにそって進む方向を決められるようになると楽になり、悩むこと自体も減っていきます。