朝から雨模様、しばらく止んで、
また降り出した。
風はないが、真冬の冷気。
傘をさして、とぼとぼ歩いている女。
10年前、隣町まで歩いていた。
生徒が校舎内で履くような底の薄い靴を履いて、
毎日、遠くまで歩いていた。
炎天下も寒い冬も。
帰りは買い物袋を下げて。
数年前から、普通の運動靴に。
歩幅が狭くなった。
頻繁に立ち止まって休む。
足が悪くなったのだろう。
遠くまで歩けないようだ。
「足は大丈夫」と尋ねると、
平気だという。
そんなに年ではない。
たぶん、50代ではないか。
もっと若いかもしれない。
服装が個性的。
当ブログで何度か書いた。
メルヘンから抜け出たような恰好。
複数の原色を合わせたコーディネート。
今日は青が基調。
普通の人がしないファッション。
髪はかまわない。
毎日、同じ服。
話し掛ければ、普通に返答する。
歩きながら、短い会話をしたことがある。
私とは10年近くになる顔見知り。
道で出会い、名前を呼ぶと、
うれしそうに振り向く。
5年前の夏の暑い日。
我が家の近くで出会ったので、
我が家に案内し、一緒にスイカを食べた。
勿論、天使も同席。
いつか、生まれてから今日までの
経歴を尋ねようと思っている。