天使(娘)は、また一つ、
大きな山を乗り越えた。
左脳がほぼ死んでいるので、
言語や数には限界がある。
訪問リハビリが週2回。
70まで数えさせて屈伸などしている。
長い間、70という数がどうしても言えない。
69までは、すらすら言えるが、
70が口から出ない。
70の代わりに、「50」と言うのが続いていた。
半年前、50を口に出すときも、小さな山があった。
70が言えないとは、
プライド高い天使にとって屈辱。
「こんちきしょう」と悔しがる。
見ていて、かわいそう。
私は、70の代わりに、
「ななちゃん」と言う、練習させた。
ななちゃんなら言いやすいかと。
かなり長いこと試みたが、
ダメだった。
先々週、何かの真似で、
「サダコ」と、天使がふと口にしたので、
「サダコ」でこころみることにした。
先日、
69の後、ちょっと間をあけて、
70のところで、
「サダコ」と言うようになった。
成功して、数日になる。
70の代わりに、「サダコ」で代用できるようになった。
大進歩。
これで、天使のプライドも
いくらか満足。
リハビリの療法士さんには、
70の代わりに「サダコ」でやってください。と
伝えている。
たぶん、日本中で、
70の代わりに
「サダコ」と言うのは、
天使だけだろう。