1988年、アムネスティ活動に関わり始め、
世界の人権や貧困の問題を自分ごとに。
その頃、
一日1ドル以下で生活する人々は20億人いた。
それから30年、
世界の人口は約25億ふえたが、
1ドル以下の最貧困層は、8億人を切った。
世界は、確実に豊かになっている。
しかし、今も、世界の至る所で戦争が続く。
70年以上戦争のない日本でも
首相が戦争の恐怖を煽る。
30年前の日本は、
世界で最も豊かな国、
つまり、生産性の高い国だった。
ところが、30年間、生産性が伸びない国となり、
日本の経済モデルは、失敗例の見本となっている。
どこに問題があるのか、
女性の社会参加は大きく遅れている。
女性の能力が生かされる社会となっていない。
さらに、移民の受け入れも成功していない。
教育の面では、
子どもたちへの教育支援が不十分。
高等教育の内容も、先進国に比べて劣っている。
非正規雇用の拡大で、
低所得者が家庭を作れない、
子育てができない。
当然、少子化が進む。
それでも、
世論調査で、80%が現状に満足という。
社会全体に、活気がない。
未来に明るさを感じない雰囲気が蔓延。
特に、子供たちが希望をもっていない。
訪日外国人が増え、
日本観光の魅力が称えられるが、
過去の遺産の切り売りにすぎない。
今、日本料理も伝統的文化も、
日本以外で受け継がれ、継承される時代となっている。
日本全体が、日本各地にある、
江戸時代風景のテーマパークのように
さびれた感じになっていくのではないかと、
私は心配。
日本がこれから、成長発展するには、
アメリカやスエーデンのように、
移民たちの活力に頼るしかない、と
私は思う。
外国出身の子供たちが増えれば、
日本の教育も変わらざるをえなくなる。