ひとは賢くはなれないが、
人生を楽しむことができる。
賢いより、楽しむことが大切。
楽しむには、いろいろある。
音楽や芸術、数学や科学、政治や社会活動。
いずれも、楽しめる。
その人にあったやり方がいい。
楽しむとは、ひとの五感や快感や情動を活き活きさせ、
神秘や美しさの中に、
全身で溶け込むことだと思う。
比喩が下品だが、
まあ、セックスに溺れるようなことかもしれない。
ファラデーのように虫を眺めるだけでも、
短い一生を熱中して生きれる。
将棋にのめり込むのもいいだろう。
ただし、
心が望まないのに、身体が強迫的に動く
中毒症状はいけない。
楽しむには、心身のバランスが必要。
若い頃は、このバランスが難しい。
楽しんでいるように見えて、
実は、そうせざるをえない、
内部の衝動に突き動かされている。
若者は、成長途上の不安定さに悩む。
老年になれば、
自分との折り合いもだいたいできるので、
不安定な悩みはなくなる。
そうすると、人生を本当に
楽しむことができるようになる。
若者の愛を見ていると
あれは、愛というよりも、セックス。
ただ、うなされているだけ。
老年となれば、
愛も、あいらしくなっていく。