近未来の社会で、家族について述べる。
子育ては社会が責任をもち、
母親は親でなくてはできないこと、
例えば、スキンシップや授乳などをするだけでよく、
幼児期から、多くの大人がかかわる保育がなされるようになる。
そのとき、家族は、どのように変わっていくだろう。
この時代、
18歳で基礎教育を終えると、
学びながら働くというのが、普通の生き方になる。
例えば、午前中は学び、午後は仕事。
あるいは、週3日は学び、週3日は仕事というように。
学びは、個人の技能や能力を開発するため。
人生で最高の楽しみは学ぶことだから。
仕事は、普通の成人で、週18時間が平均的な労働時間。
仕事は、半分は社会奉仕。
残り半分は、楽しみのため。
楽しくなくては仕事でない、労働ではない、というのが
この時代の、当たり前の道徳。
例えば、
対人的な業務。
販売、医療、介護、教育、いずれも
他人と自分との建設的な相互啓発的関係をつくること。
上下関係が必須な業務。
監督下や監視下や指示されて行う業務は、
この時代には、原則的になくなる。
その仕事に意味ややりがいをもって取り組むのが
労働意欲の源泉だから、
いやいや働くという仕事はなくなる。
決まりきった作業を行うのは
全て、人工知能やロボットがするので、
人の仕事ではない。
選挙権は16歳からだが、
18歳から成人扱いとなる。
人と人が親密になり、
永続的な関係をつくるのを家族という。
同性でも異性でも、
集団で家族をつくるのも自由だ。
ただし、生まれてくる子どもの育成は、
家族ではなく、社会が責任をもつ。
だから、親たちが特定の思想や宗教で
独占的に子育てをすることは許されない。
夜は家族で過ごせるが、
日中の子育ては社会機関が行う。
子どもの教育は、
乳離れと同時に始まる。
子ども一人ひとりに、その子にふさわしい
大人たちと年長の子どもがかかわる。
つづく