小説(フィクション)は読まない。
ドラマも見ない。
作り事には飽きたようだ。
これも歳のせいか。
現実との落差が見えてしまう。
どんなに丁寧に取材しても、
新しい現実をつくるのは難しいだろう。
フィクションの方が分かりやすいので、
若い人は当然惹かれる。
現実は善悪も正義も不正もあいまい。
しかし、映画などフィクションは気晴らしになる。
一時、楽しませてくれる。
始めと終わりが明確なのがいい。
ここまで書いたところで、
孫が二人起きてきた。
4歳と2歳。
食べものの好みが違う。
私が住んでいる地域は
小中学校を中心に人口約7千名。
私が知っている人は百名くらいか。
昨日は、顔だけ馴染みの人の家に
初めて訪問した。
家が本だらけ。
廊下も窓も壁も本棚で塞がっている。
82歳で、まだ元気。
パソコンに向かっていた。
詩集を作っている様子。
私は数年前、本はだいたい捨てた。
できるだけ身軽になりたいから。
そして、現世から距離をおきたいから。
本に埋もれた彼は
気分はまだ現役のように思えた。