いじめをなくす その3
学校や会社や病院など
現場で働く人たちのことを考える。
例えば、学校。
子どもたち一人ひとりの多様性を尊重しながら。
その子の将来が開けるように、
生き方や生きる姿勢の基本をつくる手伝いが
教師の仕事だ。
だが、
教師というのは、
子どもを指導・支援するのが上手という基準で
選ばれたものではない。
全く異なる基準で選別されている。
学科の試験成績などの基準。
例えば
精神科の医師について考える。
精神疾患についての知識はある。当然。
しかし、
現実、多様な人々を相手にして、
人間関係や組織内付き合いや、
上司や部下や同僚などと、
建設的な関係を築けるかどうか、を
採点すると、
半数が失敗していると、私は思う。
精神科の医師であっても、
恋愛や結婚や子育てとなると
普通の人と同じくらいに
苦労し、失敗する。
精神科医師といえども、
こころの専門家ではない。
勿論、
心理学の教授も同じだが。
校長先生であっても、
同様だ。
人間関係は、
本から学ぶには難しすぎる。
何故なら、変数が多すぎる。
公式もない、
前例や分類が役に立たない場合が多い。
学問の対象ではない。
要するに、
現実の問題は、
一回限りの特別な特例。
だから、
対応するには
とても柔軟な感性や知性が必要となる。
学校で、
生徒指導が難しいのは、
ここにある。
カウンセラーといえども、
普通の人と大きな違いがない。
教師や医師や弁護士など、
専門職と言われる人の場合。
プライドがあるだけ、
問題をこじらせることもある。
現在、
学校の現場で、
教師が少なく、
生徒たちへの対応が
充分にできない、という声がある。
教師が少なくて、
授業準備など、充分にできない、
というのなら、
ボランティアを授業に参加させればいいと
私は思う。
生徒たちへの対応も、
ボランティアに頼んで、やってもらえばいい、
と私は思う。
ただし、
そのためには、まず、
学校を、
開かれたものに変えないと、
いけない。が
つづく