人は、古希くらいになると、
自分の身体と対話できるようになると思う。
私は若い頃から座禅を続けている。
40年以上になる。
還暦までは、自分のこころとの対話が中心だった。
静かな部屋で、
背筋を伸ばし、
呼吸はゆっくり、そして、
こころとの対話。
このお陰で、
何度も危機を克服している。
最近は、体調不良から、
身体との対話に変わった。
人の身体には約百兆の細胞。
皮膚と運動器官のあらゆるところに
多様な感覚細胞が多層にある。
それらが発する無数のメッセージが
脳で処理され、蓄積されている。
本来、身体は正直だから、
正確な情報をもっている。
人の脳は騙されやすいので、
雑音に邪魔され、
大事な情報を活用できない。
若い頃は、脳も成長途上、
思い込みや偏りや錯覚だらけで、
脳は身体からのメッセージも
正直に受け取ることができないが、
年取るにつれて、だんだん
できるようになる。
自分の身体の弱いところや欠陥も
だんだんと分かるようになる。
もちろん、
全てが分かるわけではない。
不明なところもいっぱいある。
そして、
身体の発するメッセージも
多義的で理解が難しい。
医者が患者を診るのと同じだ。
身体の問題にこだわるのも良くない。
注視したり、見つめすぎるのも良くない。
あくまで、
身体から、
それとなく発せられる
かすかな信号を
感じるだけでいい。
上記のすべては
私の独り善がりな思い込みかもしれない。
2年前から禅に気功を取り入れた。
禅に入ると、すぐさま、
下腹部が暖かくなる。
背筋もあたたかくなる。
そして、同時に、
長年、苦しんでいた、
慢性前立腺炎の症状が軽くなった。
毎日飲んでいた薬(ハルナール)が不要になった。
私の希望は、
自分の死期が分かること。
死の時期が分かったなら、
その前に、生前葬をしたい。
今生で世話になった、同級の友人と近所の方など、
十数名を招いて、お別れ会をしたいこと。だ。
誕生はおのれの意志ではできないが、
死は最後まで意のままにできる。
お別れ会は、主催してやりたいと思う。
葬儀は家族だけで、誰にも知られず、
やって欲しいが。