例えば、「怒り」という感情を、

人はどのようにして「怒りという言葉」で認知していくのか。

 

幼児は言葉を知っていく。

自動車を指して、ブーブーとか、

小鳥を指して、チューチューとか、

母親を見て、マーマーとか。

言葉の対象と、言葉の関連を知っていく。

 

少し、年長になると、様々な感情を知っていく。

 

親の顔が興奮し普段と違う表情。

怒った顔、叱るときの激しい言い方、動作、

それを「怒り」という言葉で

認知していく。

 

学童期になると、

「怒り」は、親だけでなく自分も時々やると認知する。

 

ところが、

「怒り」という言葉を知る前に、

親が怒りを表すとき、子どもが恐怖を感じ、

不安と全身の緊張で、自立神経系の乱れが大きくなり。

親の怒りに対して、対応できない体験が重なると、

「怒り」という感情を認知できなくなる。

 

つまり、自分が怒るとき、

それを、親の怒りと同じものとして認識できなくなる。