中学・高校と続いた古希同窓会が終わった。

これで、大きな催しは終わりだ。

これからあるとすれば、ミニ同窓会、十名以下だろう。

 

同級生のことを振り返れば、

やはり、旅立った人たちを思ってしまう。

 

死者の方が懐かしい。

会おうにも会えない、話したくても話せないからだろうか。

 

近所の同級の友は、40歳頃に自殺した。

埠頭から車で海に落下。

死の一週間前に、

彼と立ち話している。

「こんど、昼食を食べに行ってもいいか」と。

 

それまで、我が家で食事をすることはなかった。

突然の話で、真意が不明だったが、

私はNOと言った。

あとで思い返すと、

私に話したいことがあって、

そんな言い方をしたのかと思う。

真実はわからないが。

 

10年前くらいに大腸ガンで死亡した同級の友、

亡くなる少し前、スーパーで挨拶している。

見た目は元気そうだった。

発病後の入院中に見舞いに行ったときも、

元気なので、何を話していいのか、分からなかった。

少年野球コーチや運動会の世話などもして、

地域社会と仕事の両面でまめに動いていた。

家庭サービスも尽くし、

良き大人の見本となるような男だった。

彼が何を悩み、

どんな夢と苦しみを抱いていたか、

私は知らない。

 

普通、同級生と、付き合いは長いが、

実質的に深い話をすることはない。

顔見知りだが、表面だけしか知らない薄い関係で終わる。

それが、ほとんどの同級生。

哀しく、寂しいが、

同級生とはそういうものだろうか。