日本は豊かな国だ。

GDPは約500兆円。個人消費は約300兆円。

人口で割ると、

日本人一人あたりは大体240万円。

親子2人なら、480万円。

ボーナスなしで月収にして40万円くらいか。

これなら、親子2人、充分豊かに暮らせるだろう。

 

貧困家庭の定義は、所得の平均ではなく、

中央値で計算される。

中央値とは世帯の収入を大きさ順に並べ、

順位でまん中にあたる金額。

親子二人世帯の場合は、ルート2(約1.4)で割り、

一人分を計算する。

 

2012年の統計では、

親子二人世帯で中央値が、346万円。346÷1.4で

一人分の中央値が244万。

これなら充分にやっていける。

 

貧困レベルとは、中央値の50%というのがユニセフの定義。

日本で言えば、親子二人世帯だと年173万円。

この金額は、健康保険など引いて、児童手当などを加えた

純可処分所得。

 

これ以下が貧困レベルとなる。

 

貧困レベルの世帯を所得で並べて、

中央値にあたるのが、

122万円。

 

貧困レベルの親子二人世帯は

年122万の収入というのが、

だいたいの相場となる。

 

年122万、月10万で親子二人で暮らすということは

どういうことだろうか。

 

できるだけ安い借家に暮らすとして、

家賃が月4万として、

水道光熱費2万(テレビやエアコンやガスも入れて)

交通費・衣服など雑費に1万。

食費3万。

これで、だいたい10万になる。

やりくりは、できるかもしれないが、

教育費や外食の余裕はない。

勿論、医療費の余裕もない。

携帯など論外。

 

学用品は買えない。

給食費も切りつめないと出せない。

もちろん服も買えない。

友達と遊ぶにはお金がいる。

 

日本では、子どもの6人に一人は貧困レベル。

その中で、10人に一人は、上記のレベル。

一人親の家庭に限れば、

子どもの4人に一人以上が上記のレベルとなる。

 

これが、こどもの貧困の現実だ。