私はもうすぐ70、

還暦を過ぎるくらいから、自分がいい人間であると思わなくなりました。

 

生きることは、試練に耐えること、

たぶん、いろいろな山や谷を経験します。

間違いも過ちもいっぱいします。

若い頃は、自分を守ること、自己弁護で精一杯だから、

自分の非を正面から反省するのは難しいものです。

 

年取ると少し余裕が出てくる。

自分の非を隠さなくてもよくなる。

そうすると、自分の欠点が沢山見えます。

欠点は美点に通じますが。

 

そして

自分がいい人間とは思えなくなる。

いい人間でなくても、とにかく一生懸命にやればそれでいい。

問題や課題は人によって全く違うので、

人と人は比較できないことが分かってきます。

 

普通、できるだけ大きな困難を背負うほど、

人の一生は生きるに値したものになります。

 

このたびの障害者大量殺害事件を起こした人も、

あるいは、尋常を超えるような悔悟と反省と自己修行を経て、

立派な人に生まれ変わるかもしれません。

その道が閉ざされることがないように、祈ります。

 

人の世は不思議なことで満ちています。