高校の頃から時々、下手な詩を書いてきた。

36歳に、詩集を自費出版した。

もちろん、つたないものだ。

人生のひと区切りの意味。

 

リブログは俳句解説のブログ。

さすがに、光る作品がある。

 

下記は54歳のとき、

久しぶりの妻宛てラブレター。

 

推敲しない、原文のままですが。

 

2001年3月14日、久しぶりのラブレター。

 

出会いのとき22才と19才

さんじゅうにねん

さんじゅうにねんになるよ

楽しく充実した良き時だった

だが、これからは、もっと

冒険や感激がある

そんな予感がする

これからもよろしく

 

こな雪が舞っている

北風にゆれる

白い梅

可憐な花びら

赤い芯

迫りくる夕暮れに

そこだけが光っている

 

空がにわかに暗くなり

雪が舞う

君は足早に街角を歩む

一瞬、金色の花粉が君を包む

つづいて、小さな風がさっと払うと

君の前にドアが現れた

風が軽くノックし

ドアが開き、風は吸い込まれた

風の後から、君も

 

振り返るとドアはない

今、かなたの山頂が手元に見える

湖底まで澄み切った風景に溶け込む

白いセーターの

君が立っている

 

青色のプランクトンと

七色の魚たちに囲まれ

夜の海を泳ぐ君

海面に出ると

満天の星座が君を迎える

大地の上で君の身体は重いけど

なんという自由さ

心もたましいも遊ぶような