インドで人権活動している方の話を
今でも覚えている。
映画館はカースト別の席になっている。
通路でカーストの違う者がすれ違うとき、
接触したらしい。
それでどうなったかと言うと、
上位カーストの人が腹を立てて、
下位カーストの住む村を焼き討ちにした。
勿論、刑事事件にはならない。
花嫁の持参金が少ないのが理由で、
焼き殺されるのも年に万件に及ぶ。など、
講演で1990年代の実話を沢山聞いた。
あれから20年経つが、
インドの人権状況に大きな変化はないと思う。
21世紀は人類史上、
人のいのちが最も安い時代。
奴隷の数は史上最大(約2億人)。
今もシリアでは公然と殺人が奨励されている。
アフガニスタンでイラクでリビアで、多くの国で、
若者たちは人殺し以外に仕事がない。
戦前の日本で若者たちが、
愛国の精神でいくさに志願したのと同じ。
さらに現在、銃など小型兵器は驚くほど安いという。
戦争から利益を得る多くの人々がいる。
世界中の1ケ年の公式統計の軍事費を合計すると、
約200兆円。
軍事関連産業も合計すると、どのくらいになるのだろうか。
21世紀に平和や安全を求めるのは、
かなり無理なことではないかと思う。